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IoTソリューションの構成要素としても重要視、新興企業2社を買収

勃興する“APIマネジメント市場”に3つの製品で挑むインテル

2014年06月12日 14時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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MasheryはオープンAPI、ExpresswayはプライベートAPIの管理

 続いてインテル 技術本部データセンタ技術部の小佐原大輔氏が、MasheryおよびExpressway Service Gatewayの特徴について説明した。

 Masheryは、インテルのデータセンター(東京を含むアジア、北米、欧州)からSaaSとして提供される。プロキシのような形で、バックエンドのオリジンサーバー(基のAPIを提供するサーバー)とアプリの間を仲介することで、レスポンスのキャッシュ、プロトコル変換、個々のユーザーに対するアクセス数制限などの機能を提供する。これにより、バックエンドのシステムを変更することなく、APIにスケール性や管理性を持たせる仕組みだ。

MasheryはオリジンAPIのプロキシのように動作して、スケール性や管理性を提供するSaaS

 アプリ開発者向けポータルの作成機能も提供する。提供者がAPIのカタログやドキュメントを作成できるほか、各APIがどのような挙動をするのかを実際に確認できる機能も備える。開発者へのAPIキーの発行もここで行われる。そのほかにAPI提供者向けのレポート/分析画面もあり、ここではAPIが実ビジネスに与える影響を可視化できるという。

Masheryは、APIを広く開発者に公開するためのポータル画面作成機能を備える

 Expressway Service Gatewayは、仮想アプライアンスとして企業データセンターのゲートウェイに配置される製品だ。SOAPやJMS(Java Message Service)といった既存のエンタープライズアプリケーションのプロトコルを、現在主流となっているRESTful APIに変換する機能を備えるのが大きな特徴である。

Expressway Service Gatewayは、データセンターのゲートウェイでAPIを提供する。既存のプロトコルからRESTful APIへの変換機能を備える

SOAPバックエンドにREST接続するための設定例。この例のように、プロトコル変換だけでなくセキュリティ付与なども行える

 セキュリティ面では、クレジットカード番号などの機密情報をゲートウェイでトークン化(トークナイゼーション)する機能を備える。トークン化されたデータはクレジットカード番号そのものではなくなるため、バックエンドシステムを変更することなく安全性を高める。さらに、バックエンドシステムはPCI DSS監査の対象外とすることもできる。

 小佐原氏によれば、MasheryとExpressway Service Gatewayを組み合わせ、スケーラビリティと管理性の両方を実現する「ハイブリッド」利用も可能で、実際にケーブルテレビ大手のコムキャスト(Comcast)がハイブリッドで採用しているという。

 「(利用を考える企業では)まず最初のステップとして、企業内で利用するAPIプラットフォームの構築をお勧めする。今後のAPIエコノミー時代に備える意味で重要であり、また多様なモバイルデバイスでのアプリケーション利用といったメリットももたらされる」(小佐原氏)

国内ではまだこれからの市場、まずはAPIのビジネス活用を促進

 APIマネジメント市場では、インテルのほかにもCA TechnologiesがLayer 7を買収し、製品ポートフォリオに追加する動きを見せている(関連記事)。日本ではまだ「これから」の市場ではあるが、将来的には業種を問わず幅広いニーズが生まれてくることが予想される。

 岡崎氏は「日本ではまだ、米国のようにAPIをビジネス活用するという市場そのものが立ち上がっていない」と指摘した。まずはビジネス活用を促進する取り組み、たとえばそうしたビジネスのコンサルティングや開発を手がける企業とのパートナーシップや、公開されたAPIの利用を促進する「ハッカソン」の支援などを行っていく方針を示した。

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