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4K時代のシャープの回答

4K試験放送を最短距離で体験できる「AQUOS UD20」

2014年06月16日 11時00分更新

文● 折原一也、写真●小林 伸

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最新のフォーマットに常にいち早く対応する

 まず、なぜこのタイミングで4K放送対応に至ったのだろうか。

AQUOS UD20の開発に携わった、デジタル情報家電事業本部の指出実氏

 「2001年にAQUOS C1を発売してAQUOSはブランドを立ち上げて以来、2003年に地デジ内蔵1号機、2006年にフルHD、2013年から4K AQUOSを初めてと、技術革新と世の中の変化とともに歩んで開発をしてきた歴史があります。2013年の4Kは、基本的に視聴するコンテンツがなかったのですが、今年は『Channel 4K』が開局するという節目の年となります。4Kをご購入されるお客様にはぜひ4Kで放送を楽しんでほしい。そう考えてレコーダーを同じ日に発表しました」(指出)

 もちろん新4K対応液晶テレビ「AQUOS UD20」自体も単体で4Kのコンテンツを再生できる。4K対応液晶テレビとしては世界初、10月よりNTTぷららがスタート予定の「ひかりTV」の4Kビデオオンデマンドサービスを本体だけで受信可能になる。つまり4K配信に使われる新しいコーデックHEVCのデコーダーを単体で搭載しているのだ。

 「HEVCが4K放送の圧縮技術として決まりましたが、そのデコーダーをTVに入れようと思った時に、コストをかけていったい何に使うのかという議論もありました。そこで4Kのネット配信をするNTTぷららさんと組んで、TVに繋ぐだけで見られるようにしようと動き出したのが去年までのAQUOSと大きく違うところなんです。4Kのパネルを搭載したテレビは市場に数多くありますが、シャープは『何を視聴するのか』という点に視点をおいて、モノを出した。これがUD20のシリーズなんです」(指出)

AQUOS UD20。非常に薄型の本体。下部にサウンドバー的な高音質なスピーカーを搭載している。HEVCのデコーダーを内蔵しており、単体でもひかりTVなどの4Kコンテンツを楽しめる

 そして、2014年春モデルの必須条件、「4Kテレビで4K試験放送を見る」ために必要なHDMI2.0とHDCP2.2についても、もちろんUD20は対応する。

 「HDCP2.2については昨年10月発表、11月発売の2KのAQUOS XL10から入れていますし、4K60PはICC PURIOSからHDMI4本入力で対応していました。今回は1本のケーブルで接続できるようにバージョンアップした形です。HEVCデコーダーも60p対応です。海外の4K配信では4K30pで展開するソリューションがあったのですが、60p対応はまだ例が少ない。そのためのSOCが出てきたとということもあり、去年の年末くらいに搭載を決めました」(指出)

 つまりギリギリまで粘って作られた形だ。HDMI 2.0&HDCP2.2、そして4K/60p対応のHEVCデコーダー、そして「AQUOS 4Kレコーダー TU-UD1000」の発売まで、2014年に求められる全条件を網羅して満を持して登場した4Kテレビが新4K対応液晶テレビ「AQUOS UD20」というわけだ。

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