米Appleは、米カリフォルニア州サンフランシスコで開催されている開発者会議「WWDC 2014」において、6月2日(米国時間)の基調講演で「iOS 8」「OS X Yosemite」などの新製品を発表した。
2時間にわたるイベントの模様はApple公式ページでストリーミング配信を介した閲覧のほか、iTunes上でPdocast形態で動画「Apple Special Event, WWDC 14(HD)」が配信されている。
本稿では、イベント内容をかいつまんで知りたい人のために「iOS 8」に関するトピックをダイジェストで紹介していく。
広がるiOSの世界、
iOSデバイスの出荷数は8億台に到達
米Apple CEOのTim Cook氏によれば、これまで出荷されたiOSデバイスの数は8億台に達し、そのうち1億台がiPod touch、2億台がiPad、5億台がiPhoneとなっている。昨年だけで新規に購入されたiOSデバイスは1億3000万台に達したと同氏は述べ、すでにプラットフォーム的な成熟期を迎えつつあるように見える。
一方で、最大のライバルであるAndroidを牽制することも忘れておらず、iOSではユーザーが最新OSへとアップデートする傾向があるのに対し、Androidではアップデータがなかなか提供されずにほぼ購入時のバージョンのまま運用され続けることが多い点を指摘。開発者が、対象となるデバイスとバージョンを絞り込みやすいというiOSのメリットとしている。
今回のメインテーマは今秋リリースが予定される「iOS 8」だが、UIの総刷新されたiOS 7に比べ、かなり地味なアップデート内容となっている。一方でOSを大胆に更新していくというスタイルから、着実に使いやすさ向上を目指すという、成熟期に差し掛かったプラットフォームを示唆しているようで、誕生から7年が経過しつつあるiPhoneの現状を物語っている。