Googleはテレビに差して動画や音楽などを楽しめるストリーミング端末「Chromecast」を5月28日から国内で販売すると発表した。価格は4200円。Google Playやアマゾン、家電量販店などで取り扱われる。
テレビのHDMI端子に差し込み、無線LANに接続。オンラインの動画や音楽を楽しめる。「YouTube」や「Google Play」の動画といったGoogleのコンテンツ以外では、ドコモが「dビデオ」、KDDIが「ビデオパス」の作品を提供し、テレビの大画面で楽しめる。視聴操作はAndroid端末やiPhone、PCのChormeブラウザーから可能だ。そのほかChromecastのSDKを一般に公開し、コンテンツ事業者に対して対応を促す。
2013年7月末に米国でローンチしたChromecast。約1年参入が遅れたのは、米国での予想以上の需要と、ドコモをはじめとした日本企業のコンテンツを待ったとからと説明。米国での人気の起爆剤となっているのは、米国内で3000万人以上の加入者がいる動画ストリーミング「ネットフリックス」や、加入費が比較的高額なケーブルテレビなどにもあり、日本と米国では環境や背景が大きく違う。日本のテレビは地上波やBS/CS放送はもとより、レコーダーやゲームのモニターとしても利用される大激戦区。日本でもChromecastが人気を博するためには、有力なコンテンツ業者のさらなる参入に掛かっている。
注目したいChromecastの機能には、PCからの利用もある。現在PCのアプリケーションでネイティブにChromecast対応しているものはないが、Chromeブラウザーで表示しているコンテンツをテレビでミラーリング再生できる。発表会で行なわれたデモでもGoogleマップを表示していた。そのため「艦これ」やニコニコ動画の画像もテレビに映し出せる。ブラウザーで利用できるOneDriveのオフィス「PowerPoint」やGoogleドライブの「プレゼンテーション」を使えば、社内のプレゼン用途にも使えるので、その可能性には注目しておきたい。