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Windows Info 第22回

Windowsのコマンドプロンプトを使いこなすべく、設定を確認する

2014年05月27日 12時00分更新

文● 塩田紳二

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なんだかんだでまだまだ使う機会は多い
コマンドプロンプト

 Windowsは標準ではGUIを用いるが、管理者向けやメンテナンス用の機能など、コマンドプロンプトからしか起動できない機能もある。このコマンドプロンプトはMS-DOSに倣ったもので、かつては、多くのユーザーがこれを使っていたが、最近では「産まれたときにすでにWindowsがあった」というユーザーも少なくなくなってきた。このため、これからコマンドプロンプトの使い方をときどき解説していく。まず、最初はGUIアプリケーションとしてのコマンドプロンプトウィンドウの使い方だ。

今回はコマンドプロンプトの設定項目を解説する

 この「コマンドプロンプト」ウィンドウは、Windowsが標準GUIを持たないコンソールプログラム用に提供するGUIだ。コンソールプログラムとは、キーボードなどの文字コード入力や文字コードによる出力を基本としたプログラムである。Visual StudioなどWindowsの標準的なソフトウェア開発環境で作ることができ、いまでもユーザーが操作する必要がないプログラム(だからといって中身が簡易だとは限らない)などに使われることが多い。

 この「コンソールプログラム」が起動すると、Windowsは、コンソールウィンドウを作り、その中でコンソールアプリケーションが動作できる環境を整える。「コマンドプロンプト」は、このコンソールウィンドウの中でcmd.exeというプログラムが動作している。

 このコンソールウィンドウは、プログラムからの出力が表示されるが、見えている部分以外にも過去に出力されたものがそのまま残っている。出力が置かれる場所を「バッファ」といい、コンソールウィンドウは、その一部を表示しているものになる。マウスのホィールやウィンドウ右のスクロールバーなどを使って、バッファ内の表示位置を移動させることができ、これにより過去の入力や出力を見ることができる。

 キーボードを使ってウィンドウをスクロールさせるには、システムメニュー(タイトルバー左上のアイコン部分)をクリックして表示されるメニューから「編集」→「スクロール」を選ぶと「スクロール」モードになる。

コマンドプロンプトウィンドウのタイトルバー左のアイコンをクリックすると「システムメニュー」が開く

 このとき、タイトルバーには「スクロール」と表示され、カーソルキーの上下とPage Up/Page Downキーでスクロールが可能になる。Escキーを押すとスクロールモードが終了する。

「編集」メニューから「スクロール」を選ぶとタイトルバーには「スクロール」モードであることを表示。Escキーでスクロールモードは解除される

 バッファの大きさは変更可能なので、比較的長い時間コマンドプロンプトを使うユーザーは設定で大きくしておくと便利だ。なお、設定方法などについては後述する。

 なお、コマンドプロンプトには、このバッファとは別にユーザーの入力を記憶する「ヒストリー(履歴)」機能がある。これは、過去に入力したコマンドを呼び出すことができ、再実行などが可能な機能だ。呼び出したコマンドは、カーソルキーの左右およびDEL/Back Spaceキー、Insertキーなどを使って編集可能だ。このため、コマンドをちょっと書き換えて再度実行するといったことが簡単できる。履歴の呼び出しにはカーソルキーの上(過去方向)、下(現在方向)を使い、過去のコマンドを呼び出したあと、エンターキーで実行を行う。

 また、コマンドプロンプトウィンドウ内でテキストの「コピー&ペースト」が可能だ。システムメニューの「編集」→「範囲指定」でテキスト選択モードになるので、マウスで範囲を指定する。選択したら、同じく「編集」→「コピー」で選択範囲がクリップボードにコピーされる。

 「コピー」したテキストは、他のアプリに文字として貼り付けが可能で、逆に他のアプリからコピーしてきたテキストも「編集」→「貼り付け」(あるいはエンターキー)でコマンドプロンプトに貼り付けることができる。なお、「簡易編集」を設定しておくと、メニューを使わずにマウスドラッグで自動的に範囲指定状態に入り、右クリックで「コピー」となり、範囲指定が解除される。範囲指定状態ではないときには、右クリックが「貼り付け」として動作する。

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