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まもなく試験放送スタート!! あなたの知らない4Kの世界 第1回

4K(放送)に関する10のギモンを解決! テレビの基板交換が必要!?

2014年05月26日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

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Q9:ホームシアター機器も4K対応が必要?
A9:必要。最低でも4Kパススルーを備えた製品を!

バータイプのシアターシステムも、最近は4Kパススルーに対応したものが増えている

バータイプのシアターシステムも、最近は4Kパススルーに対応したものが増えている

 今春発売のホームシアター機器やAVアンプでも、ほとんどのモデルが4K対応を果たしてきている。基本的には4Kは映像信号の規格なので、オーディオ系の機器が対応する必要性はあまりないように思える。

 しかし、別体の4Kチューナー→(4K非対応の)ホームシアター機器→4Kテレビという接続をすると、4K対応でないホームシアター機器で信号を受け取れないので、4Kテレビに表示できないことになる。

 HDMI出力を2系統として、ホームシアター機器と4Kテレビそれぞれに独立して出力する方法もあるが、使い勝手や接続の簡単さを考えると現実的ではないだろう。

 というわけで、ホームシアター機器も4K対応が増えてきた。一番シンプルなものとしては、4K信号の入出力に対応する「4Kパススルー」がある。実用上はこれで十分と言えるだろう。高級機などではすべての信号を4K化する「4Kアップコンバート」機能などを備えたモデルも出てきている。

 フルHDソースがほとんどである現状では、ホームシアター機器の4K化はあまり必要ではないが、4K試験放送をはじめとして、4Kコンテンツが増えてくるとシアター機器の4K化も必要になってくるというわけだ。

 4Kテレビを購入したらホームシアター機器も買い換える必要があるわけではないが、4K放送や4Kコンテンツに期待するならば、検討しておいた方がいいだろう。

Q10:8Kテレビも出る予定なのに、今4Kテレビを買う必要ある?
A10:8K普及は2020年以降。今4Kを買うかはケースバイケース

今年1月にはNHKが地上波での放送を想定した8Kスーパーハイビジョンの長距離伝送実験に成功したと発表。ブラジルW杯の8Kライブパブリックビューイングも行なう

今年1月にはNHKが地上波での放送を想定した8Kスーパーハイビジョンの長距離伝送実験に成功したと発表。ブラジルW杯の8Kライブパブリックビューイングも行なう

 テレビや新聞の報道などでも明らかなように、今後の日本の放送のロードマップとしては、4Kの後はスーパーハイビジョンが控えている。画素数は4Kテレビのさらに4倍となる7680×4320画素で、毎秒120コマという凄いスペックだ。

 現在は2020年以降の本放送を目指して開発が進んでいる。ということはつまり、今4Kテレビを買っても、6年後の2020年には8Kのビックウェーブが押し寄せる、ということなのでフルHDテレビのまま6年後まで使い続けた方がお得なのでは? という考えはたしかに正しい。

 これについては、ユーザー次第というほかはない。地上波やBDソフトなどフルHDソース主体でテレビを見るならば、4Kテレビは特に必要というわけではない。今後、4Kコンテンツがどれだけ充実するかによっても考えは変わるだろう。

 4Kテレビ自体、価格はだんだんと身近なものになってきているが、それでもフルHDテレビよりは高価。どうしても4Kテレビに買い換えるべきとは言いにくい。

 ただし、画質にこだわる人は別だ。4Kテレビの映像の臨場感は、フルHDのアップコンバート表示であっても別格のものがある。そして、4Kや8Kの高精細映像は大画面ほど効果がわかりやすいので、大画面テレビへの買い換えを検討するならば4Kテレビがおすすめとなるし、高画質コンテンツ用に4Kプロジェクターを導入する方法もあるだろう。

次回は4K製品をまとめて紹介!

 まだまだ次世代な感じの4Kだが、ふと気が付くとかなりの対応製品が登場している。そこで次回は、4K対応製品としてどんな製品があるのかチェックしてみる。

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