今後の課題と機能強化は?
初等、中等教育機関での導入率は未だ同社が「目標としている値、適正と考えている値に届いておらず、他国の導入率よりも低い(日本マイクロソフト 業務執行役員 パブリックセクター統括本部 文教本部長 中川哲氏)」とするが、最近では大阪府教育委員会事務局が府立学校においてLync Onlineを遠隔授業に活用するといった事例もある。
初等、中等教育機関が導入に積極的でない理由として、「教育機関でクラウドサービスを活用する際のガイドラインが明確でなかったこと」が大きな理由としてあると中川氏は語る。
「児童、生徒の成績や個人情報をサーバーに預けておいて、万一流出してしまったらどうするの?」といった部分がきちんと決まっていなかったため、リスクを考えて導入に踏み切れない機関が多かったというのだ。最近では、各自治体の教育委員会がガイドラインを設けており、徐々に導入も増えてきたとのこと。
今後は、企業向けにSNSサービスとして提供している「Yammer Enterprise」の教育機関向け版をOffice 365に組み込む、 すでにOffice 365の一部として提供されているクラウドストレージ(OneDrive for Business)の容量を25GBから1TBに増やすといった措置をとり、より一層の普及をはかっていくという。(詳細な時期は現時点で未定)