電通は22日、米国発の写真・動画共有サービス「Pinterest(ピンタレスト)」を国内で展開するピンタレスト・ジャパンとの業務提携を発表した。
Pinterestは、手持ちやネット上で見つけ出した写真・動画をコレクションし、ネット上で公開・共有できるサービス。壁掛けのボードにお気に入りの写真をピンでとめて部屋に飾るように、Pinterest上に開設した自分のボードに写真・動画を「Pin(ピン)」する=貼り付ける仕組みとなる。
ボードはテーマごとに何枚かにわけて管理することが可能で、他のPinterestユーザーのボードを閲覧し、気に入ったものがあれば自分のボードにピンしたり、他のユーザーやボードを「フォロー」したりできる機能もある。写真・動画を中心としたSNSとして、世界で月間利用者数6000万人以上(comScore調べ、2014年1月)にのぼるという。
Pinterestに対してはすでに、楽天が2012年5月に出資し、日本での事業・サービス展開を支援。同年7月には総合旅行サイト「楽天トラベル」と料理レシピ投稿サイト「楽天レシピ」において、画像をPinterestに収集・共有できるようにする「Pin It」ボタンを導入している。昨年10月に日本法人のピンタレスト・ジャパンが設立され、翌11月から日本語版がスタートすると楽天のPinterestへの事業展開も進展。4月10日より楽天レシピのPCサイトおよびスマホサイトにレシピピン機能を導入した。これは、日本国内における法人アカウントとして初の事例となる。
食品・飲料メーカーのネスレ日本やファッション誌「VOGUE JAPAN」など、Pinterest公式アカウントを開設する企業は徐々に増えつつある。農林水産省も、日本の優れた食材や飲料などを海外にPRする事業「Oishii JAPAN」にPinterestを採用している。電通はピンタレスト・ジャパンの戦略的パートナーとして、日本でのPinterestの活性化を支援するとともに、広告主や媒体社に対してPinterestを提案していく。