このページの本文へ

ゲーム動画のTwitchがYouTubeと合体?

2014年05月21日 16時00分更新

文● Selena Larson via ReadWrite

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

この買収が実現すれば視聴者が増え、ゲーマーの収入アップも期待できるだろう。

ゲーム動画のTwitchがYouTubeと合体?

YouTubeがゲーム中継サービスTwitchを10億ドルで買収すると、エンターテイメント誌のVarietyが報じている。もし事実ならYouTubeにとって過去最大級の買収となる。グーグルがTwitchを所有することになれば、視聴者、ゲーマー、広告主の皆にとって朗報となるだろう。ただし、Google+をユーザーに押し付けるような事態にならなければの話だが(これについては両社ともコメントを拒否している)。

ゲーマーでない人にはTwitchの凄さはよく分からないだろう。Twitchは他人のゲームプレイ動画を視聴したり、自らライブ配信したりできるサービスで、ピーク時のトラフィックがFacebookやHuluを超えるほどの人気を誇っている。2013年の視聴時間はなんと月間120億分であった。

関連記事:テレビゲームをスポーツのように観戦できるTwitch TVが大人気

Twitchは元々、オンライン動画配信企業Justin.tvのスピンアウト事業だった。当初はコンソールゲームのエコシステムが閉鎖的であったためにPCゲームの動画配信が中心的だったが、PlayStation 4とXbox Oneからソニーとマイクロソフト両企業がTwitchのサポートを開始し、一気に注目を集めた。

特にXbox Oneからの配信はTwitchのトラフィックで大きなシェアを占めており、Xbox One用Twitchアプリがローンチしてからわずか数週間でユニーク配信数の22%を記録した。配信されている動画の長さは平均28分であり、Huluで配信されているホームコメディの約1話分に相当する。

「マイクロソフトは、TwitchとXbox Oneの融合を強固なものにするために多大な時間と労力を費やしてくれました。そのおかげで多くのXbox Oneユーザがゲーム配信を行っています」と、Twitch COOのケビン・リンは今年の4月に話していた。「コンソールゲームとの融合によって多くのユーザー獲得に成功し、エンタテインメント業界における我々の役割も高まってきました。人々はHuluでテレビを視聴し、Netflixで映画を楽しみ、Twitchでゲーム動画の視聴や配信を行うようになっています」。

YouTubeにとって、Twitchの買収は正しい選択だ。YouTubeはまだライブ配信の分野を収益化できていない。ほとんどのライブ配信はどこか他所で行われ、YouTubeには配信が終了してからアップされる場合がほとんどである。他人のゲームプレイを見たいという視聴者が今後も飛躍的に増え続けるのであれば、グーグルは大量の視聴者と莫大な利益を獲得することができるだろう。

Twitchのグーグル化

この買収はグーグルにとっては有益だが、ゲーマー達にとってはどうだろうか。

通常、Twitchで配信を行っているゲーマーは「gamertag(ゲーマータグ)」と呼ばれるハンドル名を使っている。このゲーマータグは現実世界の個人情報とは紐づいておらず、身元を特定される恐れはない。しかし、最近のグーグルは実名に対するこだわりを見せている。

昨年グーグルは、YouTubeにコメントを投稿するためにGoogle+アカウントの取得を義務付け、匿名でのコメントを不可とした。YouTubeのコミュニティはこれに反発し、YouTubeはユーザーをなだめるためにコメント専用ページを設け、動画投稿者がコメントを管理しやすい仕組みを整えた。もちろん今でも、Google+アカウントがなければコメントを残すことはできないままだ。

もしグーグルがTwitchに対しても同じ事を行い、ユーザーにGoogle+アカウントでのログインを強制したとすれば、ゲーマー達もYouTubeユーザーと同じように激怒するだろう。ただ、Twitchは既にFacebookログインにも対応しているため、一部のユーザーはサービスに個人情報を提供することに抵抗を感じないかもしれない。

eスポーツのスターを収入源に

YouTubeと同様、Twitchにもスター・ユーザーが存在する。中にはゲームスキルが高すぎるあまり仕事を辞めてしまい、プロのゲーマーになった人もいるという。

関連記事:プロ・ゲーマーの世界の知られざる5つの事実

TwitchにはYouTubeと同じようなパートナー・プログラムがあり、広告収入の一部が投稿者に分配される仕組みになっている。一部の関係者や団体、トーナメントはコマーシャルを入れるタイミングをある程度コントロールすることができる。また、ファンやコミュニティとの繋がりを強めるための様々なオプションも提供されている。

ゲーム観戦はオフラインでも人気を集めている。現実世界でもお金を払って人気ゲーマーのプレイを見たいという人々のために開催されるイベントには数千人もの観客が集まり、時には数百万ドルの収益を生み出すこともあるという。

YouTubeは自社プラットフォームが生み出したスター・ユーザーたちを多額の広告収入に結びつけたいと考えており、特にライフスタイル系の分野に力を入れている。Twitchを買収することで、YouTubeは全く新しいジャンルの人材を獲得することになる。お気に入りのゲーム動画を何時間でも(広告を挟みながら)見てくれる視聴者は、広告主に対する強力なアピールになるに違いない。

画像提供:Twitch.tvのDucksauce動画のスクリーンショット

Selena Larson
[原文]


※本記事はReadWrite Japanからの転載です。転載元はこちら


週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 電撃オンライン - 電撃の総合ゲーム情報&雑誌情報サイト!
  • 電撃ホビーWEB - 電撃のホビー雑誌・書籍&ホビーニュースサイト
  • 電撃文庫 - 電撃文庫&電撃文庫MAGAZINEの公式サイト
  • 電撃屋.com - 電撃のアイテムを集めた公式ショッピングサイト!
  • アスキー・メディアワークス
  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
  • アスキーの本と雑誌

不正商品にご注意ください!

プレミアム実機レビュー

ピックアップ

電撃モバイルNEO バナー

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中

今月のピックアップ動画