ヤフー、イー・アクセス、ウィルコムは19日、ヤフーによるイー・アクセスの株式取得を中止すると発表した。ヤフーとソフトバンクで協議を重ねた結果の結論だという。
当初、ソフトバンク傘下のイー・アクセスはウィルコムとの合併を6月1日に予定し、イー・アクセスを存続会社、ウィルコムを消滅会社として、合併後はワイモバイルに社名変更する予定でいた。その後の3月27日、ヤフーはイー・アクセスの株式の99.68%(議決権比率33.29%)をソフトバンクから取得すると発表。取得額3240億円でヤフーが6月2日付で取得予定だった。
ヤフーがイー・アクセスを子会社化して自らインフラを手がけるよりも、ヤフーはサービス、イー・アクセスはインフラというそれぞれの強みを生かした協業の形で事業を進めていくことが望ましいとの結論に至ったという。
イー・アクセスはウィルコムとの合併は予定通りに進められ、後日、ワイモバイルが誕生するが、ヤフーはイー・アクセスを買収するのではなく、協業の形でかかわる。
ヤフーのイー・アクセス買収発表時には、「ネットの生み出す楽しさ・便利さをみんなの手元に届ける」というコンセプトを掲げ、インターネットサービス会社であるヤフーが通信キャリアに参入する日本初のインターネットキャリア事業「Y!mobile」の展開をうたっていた。ヤフーは今後、「Y!mobile」で実施する各種取り組みをソフトバンクモバイルで展開することも視野に入れ、ソフトバンクと議論を開始する。