NUCよりさらに小さい
GIGABYTE「BRIX」シリーズ
ギガバイトの超小型PCは「BRIX」としてシリーズが用意されている。今回紹介しているものは、高さ30mmのBRIX、2.5インチストレージを搭載可能な「BRIX s」のふたつ。このほか、「Core i7-4770R」を搭載する「BRIX Pro」、プロジェクターを内蔵して変態感をクールに高めた「BRIX Projector」がある。
さてBRIXから見てみると、本体サイズは30×108×115mmで、CPUはすべてインテル製。「Core i7-4500U」、「Core i5-4200U」、「Core i3-4010U」、「Celeron 2955U」のモデルが現行のものとなる。
必要なものはDDR3L(低電圧版)とmSATA SSD。メモリーは16GBまで搭載可能。メモリーについては、やはり低電圧版であるため、NUCと同様に購入時には再確認が必要だ。そういった仕様からすると、素性としてはあまりNUCと変わりはない。
インターフェースは正面にUSB 3.0×1。背面にHDMI、mini Displayport、USB 3.0×1、有線LAN。無線LANはIEEE802.11b/g/nに対応。USBのポート数が少ないため、接続デバイスに制限が生まれてしまうため、ワイヤレスマウス・キーボードが前提になるだろう。
2.5インチストレージを搭載可能な
「BRIX s」
次に「BRIX s」を見てみよう。下記の仕様からするとBRIX sの“s”はストレージだと思われる。本体サイズは43×108×115mmと、BRIXよりも13mmのサイズアップで、そのぶん、2.5インチストレージを搭載可能である部分が特長だ。
また他の2.5インチストレージ搭載可能超小型PCにはフルサイズのmini PCI Expressスロットはないが、BRIX sには用意されており、システムをmSATA SSD、データ置き場として2.5インチHDDを搭載する運用が可能だ。この点だけでもBRIX sを選びたくなる人はいるだろう。なお選択できるCPUは、「Core i7-4500U」、「Celeron 2955U」の2つ。
インターフェースはBRIXよりも拡充されている。正面にはUSB 3.0×2とヘッドフォン端子(光デジタル出力も兼ねる)があり、背面にはHDMI、mini Displayport、有線LAN、USB 3.0×2。BRIXでは弱点ともいえるUSBポート数が4つに増えているため、まず考えるのならBRIX sになるのではないだろうか。
NUC、ZBOX nano、BRIX
さぁ、どれを選ぶ?
NUCより一回り大きい代わりに拡張性に富んだ「ZBOX nano」、反対に、NUCより一回り小さく、NUCにはないCore i7搭載モデルがある「BRIX」。どちらもNUCにはない特徴があり、どれを選ぼうか非常に悩んでしまうだろう。
インテル以外のプロセッサーを選択するなら「ZBOX nano」で確定。インテル製CPUでもハイパワーを求めるなら「BRIX」、それ以外なら「NUC」とするのがわかりやすい。
「ZBOX nano」はカードリーダーを備えているし、「BRIX」にはプロジェクター内蔵モデルが存在するなど、各社の独自機能にも注目したい。USB端子の数などに違いがあるため、搭載インターフェースをよく確認して、自分に最適な超小型PCを選んでもらいたい。
さて次回は、ASUS「Vivo PC」と、ECS「LIVA」を紹介する。どちらも超小型PCをとしては非常に個性的な外観と機能を持っている。人とは違う小型PCが欲しい人は要チェックだ。
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