近畿地方だけでなく、全国にはばたくサービスに
ケイ・オプティコムは、関西電力100%出資の通信事業者で、これまで近畿2府4県および福井県の一部をサービスエリアとして展開してきた。
ケイ・オプティコムの藤野隆雄社長は、「これまでケイ・オプティコムは、個人向け、法人向けの高品質で低価格な通信サービスを、近畿圏において提供しており、6月には、FTTHサービスの契約世帯数が150万世帯を突破する。当社の近畿圏における戸建て世帯のシェアは5割に達しており、FTTHの世帯普及率は最も高いエリアになっている」としながらも、「FTTHサービスの競争激化、若者の固定通信離れを考えると大きな転換期を迎えている。通信サービスの強化という観点から、携帯電話サービスに進出することになる」とする。
また、今回の取り組みは、近畿圏以外への進出も視野に入れたものになる。
「近畿エリアでは、ブロードバンドの普及率は7割に達しており、今後の成長戦略は頭打ちになる。これまでのような右肩上がりの成長は見込めない。いまのうちに、次の柱を立てておかなくならないということから、本格的にMVNOに進出した。まずは黒字化が目標だが、近畿圏だけでなく、サービスを全国で展開し、全国の利用者のライフスタイル創造を支援する。050無料アプリのLala Callでは約9割が近畿圏となっているが、mineoの場合はかなりの割合で全国に広がると期待している」と語る。
初期申し込みの状況を分析すると、近畿圏以外の申込みが約6割に達しているという。近畿圏以外での認知度が低いケイ・オプティコムだが、それを勘案すると極めて好調な出足だといえるだろう。
今後、ケイ・オプティコムでは、「らくSIM」をプロモーションワードとして利用。もっと手軽にMVNOサービスを利用してもらえることを訴求。初年度10万契約を目指す。また、今年夏以降も新プランや新端末を提供する予定だという。ケイ・オプティコムは、今後、MVNOの台風の目になるか。そして、モバイル通信市場に一石を投じるのか、その動きが注目される。
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