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ソネット光サービスNUROの生みの親・会田取締役に、角川アスキー総研・遠藤が直撃!

なぜ世界最速サービス「NURO」を作ったのか?

2014年05月23日 11時00分更新

文● ASCII.jp編集部 撮影●小林伸

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コンテンツは日々大容量化している!
エンタメを満喫したいなら通信速度アップが正解

遠藤 「ということは、世界で一番スピードを求めているのは日本のユーザーってことですか?」

会田 「そこがポイントでして。先ほど申し上げた通り、ADSLが2M、8Mから始まって最大50Mまでいき、さらに光になっても、お客様の……」

遠藤 「要求は無限大」

会田 「しかも、直近でも実感しているのですが、お客様がインターネットを使うということは、動画を見たり、ゲームのコンテンツをダウンロードしたりと、何か具体的な利用目的があるわけです。それらのコンテンツはどんどんリッチ化、同時に大容量化しています。音楽でもハイレゾになると一気にコンテンツの容量が跳ね上がりました。ハイレゾって、聞いた瞬間にもう戻れないクオリティーですよね。

 世の中はどんどん進んでいて後戻りしない。現在は『2Gbpsのサービスなんて、誰がどんなニーズで使うの?』と仰る方もいらっしゃいますが、今後間違いなく必要とされる時代が来る、と。ソニーグループがさまざまなコンテンツビジネスを手がけていることもあり、その流れを実感することが多かったのも事実です」

4K映像、ハイレゾ音源、あるいはHD画質によるゲームプレイのブロードキャストなど、インターネットで流通・配信されるコンテンツは大容量化の一途を辿っている。無比の通信速度を誇るNUROは、トレンドをいち早く捉えたサービスといえるだろう

遠藤 「もうちょっとすると4Kが出てきますよね。しかも4Kストリーミングが。今でもネットのほうが放送よりも4Kコンテンツをたくさん見られるぐらいですからね」

会田 「というわけで、ちょっと失礼な言い方になりますけれど時代のほうが後から追いかけてくるんじゃないかなと。そういう確信もありましたので、やらない手はないなと」

「クオリティーを求める層に『じつは光も横並びじゃなくて、世界最速サービスがあるんだよ』と訴えることは重要」(遠藤)

遠藤 「うちで以前、テレビに関する調査をしていたら、“(市場に存在するテレビのなかで)一番良いテレビが欲しい”と答えた人が10%いたんです。要するに、その人たちは(機能の)内容に関わらず、自宅の居間にはベストなテレビを置きたい。10%もいるんですよ。すごい国だなと。それに近いですよね。クオリティーを求める層が必ずいる」

会田 「モバイルもどんどん高速化していますが、4Kのコンテンツをフルスクリーンで常時カクカクさせずに同時に大勢の人が見られるかといったら相当厳しいわけです。コンテンツが大容量化するので、速い光に対するニーズは絶対になくならない、むしろ今より顕在化する。これは割と確信を持っていますね。

 それが手の届かない料金であれば別ですけれど、今使っているFTTHサービスよりお手軽な価格で手に入る。しかも無線LANもセキュリティーも付いてこの料金ですよとなったら、お客様には前向きにご検討いただけるのではないかと」

アンケート結果に今まで見たことがない言葉が並んでいた

遠藤 「立ち上げから1年経ったわけですが、ユーザーの反応はいかがですか。『速いものを求めているに違いない!』という思いでバーンと参入したわけですが」

会田 「始めてみて1年経った感触としては、思った以上にご支持をいただいているという実感がありますね。特にテレビコマーシャルをやらせていただいて、NUROというサービスに関する認知が広がった後の、お申し込み数の跳ね上がり方が強烈でした。また、開通して実際に使っていただいているお客様方からのアンケート結果に、今まで見たことがないようなコメントがあるんですよ。

 例えば、『速さに感動した』とか。あるいは『驚愕した』とか、従来そこまで言っていただいたことはなかった。『時代ってここまで変わったんだ』とシンプルな驚きでした。

 そして、もともと僕らが狙っていた、“通信速度が速い”“コストパフォーマンスが高い”という理由で選んでくださっている比率が、他の光ファイバーのユーザーさんに比べて断トツに高いんです」

昨年4月のNUROサービス開始の記者発表会には、ソニー代表執行役社長兼CEOの平井一夫氏の姿も見られた

遠藤 「どんなユーザーさんが多いんですか?」

「NUROユーザーの声には、今まで聞いたことのない言葉が並んでいました」(会田)

会田 「現在は、関東一都六県で、戸建てまたは2階建て以下の集合住宅が条件で、圧倒的に男性です。年代としては30代から上。どちらかというと40~60代の層で、当初はかなりネットを使い倒していらっしゃる方が多かったですね。やっぱりわかって選んでいらっしゃる。

 また既にNUROを使っていただいている方に、サービスの推奨意向、つまり『他の方にNUROをお勧めいただけますか?』とお聞きさせていただくのですけれど、他のサービスに比べて、NUROの推奨意向は圧倒的に高いですね。これはユーザーさんが増えて実感したポイントですね」

遠藤 「年齢も結構高い人が多いということなんですけど、じつは50代、60代のネットユーザーって侮れないですよね。パソコン通信を結構嗜んでいた世代でもあるので。人口的にはもちろん若い人のほうがネットとの親和性が高いんですけど、リタイヤした方々とかものすごいですよ。コマースの利用金額とか」

会田 「お時間もありますし」

遠藤 「アマゾンの利用頻度とか見ると、若い人が多いんだけど、リタイヤした男性の年代でいきなりひゅっと上がるんですよ。この人たちは水から家電製品までなんでも買っているんです。一見、アマゾンで買うのは全世代のように見えるんだけど、そうじゃない。アマゾンのお得意さんは、オタクと60代くらいの方々なんです。

 ちなみに、NUROユーザーが感じることができるメリットは何でしょうか。もちろん一番はスピードだと思うんですけど、他に挙げるとすれば」

NUROの接続は、ONUとPCをLANでつなぐだけのシンプルなもの。他社のような専用ソフトなどは必要としない。究極のプラグアンドプレイを実現したFTTHサービスだ

会田 「NUROユーザーには、『今までインターネット回線を引いていませんでした』という人はいません。基本的には今まで何らかの形でブロードバンドを使っていたお客様ですので、今まで別途構築していた無線LAN環境や、デバイスへのセキュリティー対策費用で節約できた分を他のものに回すことができます。

 あとプラグアンドプレイはこだわりました。やはりPCにLANケーブルを挿したらそのまま使えるというのが一番わかりやすいですからね」

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