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東芝4Kパソコン徹底ロードテスト 第2回

開発用マシンとしての利用も

4Kノート「dynabook T954」はCore i7-4700HQとRadeon R9でパワフルに!

2014年05月09日 11時00分更新

文● 高橋量

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(次ページ、「3Dゲームや画像加工もサクサクこなせる確かなパワー」に続く)

3Dゲームや画像加工もサクサクこなせる確かなパワー

 続いて、「dynabook Satellite T954」のベンチマーク結果を紹介しよう。Windows 8.1の快適さを表わす「Windowsエクスペリエンスインデックス(Windowsシステム評価ツールの結果)」では、CPUの処理能力を表わす「プロセッサー」が「8.1」、メモリーのアクセス性能を表わす「メモリー」が「8.1」、デスクトップの描画性能を表わす「グラフィックス」が「5.9」、ゲームプレー時の3D描画性能を表わす「ゲーム用グラフィックス」が「5.6」、ストレージのアクセス性能を表わす「プライマリハードディスク」が「5.9」という結果になった。

Windowsエクスペリエンスインデックスの結果
プロセッサー8.1
メモリー8.1
グラフィックス5.9
ゲーム用グラフィックス5.6
プライマリハードディスク5.9

「dynabook Satellite T954」のWindowsエクスペリエンスインデックス(「WinSAT.exe」を使用)

 外付けGPUとしてAMD Radeon R9 M265X(Radeon HD 8850M)を搭載していることを考えると、グラフィックス関連のスコアはもっと伸びてもいいはずだ。おそらくこれは、CPU内蔵のインテル HD グラフィックス 4600がテストに利用されているのだろう。

 一般的なソフトであればAMDのユーティリティツール「AMD Catalyst Control Center」で動作パフォーマンスを「省電力」または「ハイパフォーマンス」のどちらかに手動で切り替えられるが、評価ツールである「WinSAT.exe」は「省電力」モードしか選択できなかった。ゲームプレー中はしっかり外付けGPUが機能するので、このスコアについては気にする必要はない。

 CPUやメモリーのスコアについては、十分に高いスコアが出ている。ストレージはハイブリッドHDDであることを考えれば妥当な数値だ。スコアを総合的に考えると、Windows 8.1を長期間快適に使うことができるだろう。

 「CrystalDiskMark」でストレージのアクセス速度を計測したところ、ノートでは一般的な5400回転のHDDより速く、Ultrabookなどに搭載されているSSDより遅いという結果が出た。ちなみにレビューにあたって何度もファイル操作を行なっているが、遅くてイラつく場面はまったくない。3480×2160ドットの「dynabook Satellite T954」ではPNG形式のスクリーンショット1枚で容量が7~12MB前後とファイルサイズがかなり大きくなるのだが、コピーや移動などの操作も快適だった。CPU性能を計測する「CINEBENCH」では、やはり高めのスコアが出ている。

「CrystalDiskMark」によるハイブリッドHDDのアクセス速度計測結果

「CINEBENCH R11.5」のベンチマーク結果

最新版「CINEBENCH R15.0」のベンチマーク結果

 次に、マシンの総合的な性能を計測する「PCMark 8(バージョン2)」と「PCMark 7」、「PCMark Vantage」を試してみた。

 文書作成やブラウジングなど日常的な作業の処理性能を計測する「PCMark 8」の「Home」では、OpenCLに対応した「Home accelerated 3.0」で「3676」、OpenCLを利用しない「Home conventional 3.0」で「3204」という高めの結果が出ている。「PCMark 7」では総合スコアが「5172」、「PCmark Vantage」では「10131」という結果だった。

「PCMark 8(バージョン2)Home accelerated 3.0」のベンチマーク結果

「PCMark 8(バージョン2)Home conventional 3.0」のベンチマーク結果

「PCMark 7」のベンチマーク結果

「PCMark Vantage」のベンチマーク結果

 ストレージにHDDを採用しているため、ストレージ性能が関係するテストの結果はそれほど高くはない。だが総合的に見ると各ベンチマークの結果は非常に優秀で、納得できるハイスペックな結果だ。これだけの性能を備えているなら、ビジネスや日常的な作業はもちろん、ゲームや写真編集といった負荷の高い処理でも快適に使える。

 最後にバッテリー駆動時間のベンチマーク結果を紹介しよう。テストを行なうにあたってWindows 8.1の電源プランを「省電力」に設定したあと、無線LANをオンに、画面の明るさを40%に、自動輝度調整機能をオフに設定。さらにAMDのユーティリティツール「AMD Catalyst Control Center」の「PowerPlay」からバッテリー駆動時の設定を「バッテリー駆動時間を伸ばす」に設定した。

 「BBench」の10秒ごとのキー入力と60秒ごとのWebアクセスを有効にした上でテストを実施したところ、満充電の状態からバッテリー残量が5%となり休止状態へ移行するまでにかかった時間は3時間14分だった。カタログ上では約3.6時間(JEITA2.0)の駆動が可能とされており、公称値よりもやや短い結果となっている。

 Ultrabookやタブレットに比べると駆動時間は短いが、「dynabook T954」はモバイル用途よりもデスクで据え置きで使うことを主眼とされているため、スタミナについては問題ないだろう。万が一停電が起きても、これだけ駆動するならデータ保存やシャットダウンには十分な時間だ。

高解像度&高スペックなハイエンドノート

 「dynabook T954」は負荷の高い4Kコンテンツを楽しむためのマシンだけあって、基本性能においてもグラフィックス性能においても十分なパワーを持っている。大作系3Dゲームを4K環境でプレーするには少々厳しいかもしれないが、写真や動画を楽しむのにはまったく問題ない性能だ。スケーリングを調整すれば広大なデスクトップを利用できるので、複数のツールや仮想マシンを同時に扱うといった開発用マシンとしても利用できる。なんでもこなせる高性能なノートを探している人におすすめしたい1台だ。


 

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