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健康管理にビッグデータを活用しようとする動きが身近に

2014年05月02日 09時12分更新

文● 加藤 宏之(HEW)/アスキークラウド

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 政府は昨年6月、「世界最先端IT国家創造宣言」を閣議決定した。このなかには「現役世代からの健康増進等、医療・健康情報等の各種データの活用推進」という項目で「医療・健康情報等の各種データの活用による、個々のライフスタイルに合わせた適切かつ継続性のある健康増進や発症・重症化予防の取組を推進する」と提唱している。

 厚生労働省は「データヘルス計画」をうたい、2015年度からすべての健康保険組合(健保)が、特定健康診査(特定健診)や診療報酬明細書(レセプト)などから得られるデータを活用し、健保加入者の健康維持増進や疾病予防に取り組む「データヘルス」を推進することを決定した。ビッグデータを健康管理に役立てようというわけだ。

厚生労働省ではさまざまなデータヘルス事例を紹介

厚生労働省ではさまざまなデータヘルス事例を紹介

 こうした流れを受け、医療・健康分野でビッグデータを利活用しようというさまざまな取り組みが進んでいる。たとえば日立製作所は日立健康保険組合(日立健保)とともに、日立健保が保有する特定健診とレセプトデータから生活習慣病の発症率と医療費を予測するモデルを開発した。

 ここでは、特定健診とレセプトデータに含まれる生活習慣病に関わる検査値(BMIや血糖値など)や問診結果(飲酒や喫煙、運動状況など)、傷病名や診療内容、診療報酬点などを活用。14年度から本モデルを試験的に導入し、将来の医療費予測をもとに、費用対効果の高い保健指導の導入などの施策を検討していく。

 NHKの番組「さきどり↑」の4月20日放送分「到来!健康ビッグデータ時代 職場と健康の意外な関係」では、全国健康保険協会大分支部の取り組みが紹介された。毎年大分県内で実施している、いわゆる「メタボ検診」で得られた約8万人のデータを元に、職場ごとにどのような健康リスクがあるのかをグラフで視覚化(見える化)。のぼり旗などを製造している某老舗メーカーに、高血圧の従業員が同業他社に比べて2割ほど多いことから、その原因が高い喫煙率にあるのをつきとめたという。

 カルテを電子化してデータベース管理する電子カルテの導入が着々と進み、母子健康手帳を電子化した電子母子健康手帳の開発・普及に務める動きもみられる。測定した体脂肪や筋肉量、骨量等をオンライン上で管理できるようにする体組成計や関連ソフトのほか、ランニング時の心拍数や走行距離、消費カロリー等を測定してデジタル管理できるスポーツウォッチや関連ソフトなどを開発・製造するメーカーも多い。

 医療・健康分野では、さまざまなデータを集めようという動きと、その膨大なデータを分析して役立てようという動きがともに加速しているようだ。健康管理にビッグデータを活用しようとする動きが身近になりつつある。

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