オリジナルの村を作り、他の村との攻防を繰り返しながら村の強化、拡大を図る戦略ゲーム「クラッシュ・オブ・クラン(Clash of Clans)」。フィンランドのスーパーセル(Supercell)は、自ら開発したこのゲームを日本へ売り込もうと力を入れている。21日から27日までの7日間、東京・渋谷駅の各所に「クラッシュ・オブ・クラン」の登場キャラクターの巨大広告を掲示しているのだ。
「クラッシュ・オブ・クラン」は、世界135カ国以上のApp Store売上ランキングで1位を獲得した人気ゲーム。日本でもじわりとユーザーが広がっているが、スーパーセルは「クラッシュ・オブ・クラン」のほか「ヘイ・デイ」など、スマホ向けゲームアプリを手がけている。昨秋、ソフトバンクが同社の買収を発表して話題となったのは記憶に新しい。そんなつながりから今回も、25日から5月30日にかけてソフトバンク渋谷で「クラッシュ・オブ・クラン」と「ヘイ・デイ」の限定イベントを開催する。
ソフトバンクは一方、国内で大ヒットとなったスマホ向けパズルゲーム「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」を手がけるガンホー・オンライン・エンターテイメント(ガンホー)を傘下におさめている。実は、米国のアプリ市場調査会社アップアニー(App Annie)が発表した調査結果によると、iOS/Androidのゲームアプリにおいて、2013年の世界で売り上げたパブリッシャーのトップがガンホー、2位はスーパーセル。ソフトバンクグループのゲーム企業が世界ゲーム市場のワン・ツーを決めたのだ。
同じグループ企業同士で手を結び、「パズドラ」などを海外展開しようというガンホーと、「クラッシュ・オブ・クラン」などの日本進出を画策するスーパーセル。この相乗効果でソフトバンクは、スマホ向けゲームの世界市場でますます存在感を高めようとしている。