これは必読! 「取説」の域を超えた
ウォークマンのオンラインヘルプガイド
近ごろのソニー製品はヘルプガイドの充実に力を入れている。コンテンツはオンラインに置かれ、PCやスマートフォンのウェブブラウザーで読むヘルプガイドの形で公開される。つまりはHTMLベースのコンテンツであり、文字や画像以外の要素を持てることがポイントだ。
機能説明や操作手順の紹介にとどまらず、使い方の提案を行なっているところも見逃せない。NW-ZX1/F880シリーズのヘルプガイドにアクセスすればわかるが、「いつもと違うヘッドホンに変えて自分好みの音を楽しむ」や「ヘッドホンアンプでさまざまなヘッドホンの音を楽しむ」といった見出しが目につく。
いわゆる「取説」の枠を超えた試みであり、ハイレゾ再生といういい意味でマニアックな使い方の間口を広げる役割を果たすものだ。
白眉はハイレゾ音源と圧縮音源の音の違いを体感できるコンテンツだ。「ウォークマンの音のすごさを実感していただく、その導線としてDSDアップデートにタイミングをあわせて用意しました」(佐藤朝明氏)とのことで、筆者は公開前(コンテンツの追加は4/15に実施された)のものを確認した。
まずはヘルプガイドのトップページにある「ハイレゾ音源を感じてみる」(Windows向けとMac向けがある)のハイパーリンクをクリックする。次のページで「お試し用ハイレゾ音源のダウンロードはこちら」をクリックすると、1曲につき圧縮音源(48kHz/16bit AAC 192kbps)とハイレゾ音源(96kHz/24bit FLACなど)が用意され、聴き比べることができる。
音の違いが感じられる「聴きどころ」が掲載されていることは、かなりユニークな取り組みといえる。「○○という機能があります、ではなく“きちんと聴いてみてください、比べてみてください”というアプローチですね。ウォークマンにもハイレゾ音源のサンプルを収録していますが、“いい音かも?”で終わってしまう可能性がありますから」(取説担当の北村裕子氏)。
その「聴きどころ」には、「0:20 リムショット(クローズ)がシャープ」などと具体的な時間と音が示されているため、比較するときの参考にしやすい。このヘルプガイドはウォークマンはもちろん、PCやスマートフォンでもアクセスできるので、いちどチェックしてほしい。
そして、そのヘルプガイドにもある通り、ウォークマンはヘッドフォン/イヤフォンを変えることで自分好みの音を探求する、という楽しみもある。そこで、次回は今注目のヘッドフォン/イヤフォンをピックアップし、NW-ZX1と組み合わせてその音を聴いてみる。
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