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日本のITを変える「AWS侍」に聞く 第1回

JAWS UGに入って年間100回の講演をこなす猛者

オンプレの受託開発から吉田さんがクラウドにダイブした理由

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JAWS-UGの活動は公私混同?

 では、JAWS-UGの魅力はなにか? 吉田さんは、「コミュニティ活動にコミットすることで、最新の知識やさまざまなオファーが手に入る。また、自分のやった経験や考えを共有すると、制約を超えるきっかけや、さらなる知見が得られる。これを社内だけでやることは相当難しいと思う」と語る。

 JAWS-UGの場合、基本的にはデベロッパー個人同士がリアルやソーシャルでつながっているので、ノウハウが共有されやすい。デベロッパー個人の課題の解決が、会社のビジネスにもよい影響を与えているわけだ。しかも、AWS自体がコミュニティにコミットしており、AWSのエバンジェリストやSA(ソリューション・アーキテクト)がプレゼンしたり、技術資料を積極的に提供している。この結果、ノウハウが囲い込まれておらず、いい意味でだだ漏れしており、誰でもアクセスできるので「デベロッパーが知識面でもセルフマネージ可能になっている」(吉田さん)という。

 エバンジェリストである吉田さんにとって、JAWS-UGの活動自体は個人活動でもあり、仕事でもある。基本的にcloudpackではJAWS-UGの活動を盛り上げることがKPIに盛り込まれている。「(cloudpackでは)コミュニティ活動に費用対効果のような説明が求められないので、東京だろうが、北海道だろうが、いくらでも参加します。ちょっと雑ですかね(笑)。でも、とにかく会社ぐるみでコミュニティを盛り上げようという姿勢なので、非常にありがたい」(吉田さん)とのことで、まさに水を得た魚のようにAWSコミュニティの拡大に注力している。「セミナーを聞いたことがきっかけで、うちで働きたいと訪ねてきてくれる人がいるのもうれしいです」(吉田さん)。

東京だろうが、北海道だろうが、いくらでも参加します。ちょっと雑ですかね(笑)

 一方で、マーケティング活動や、顧客への提案活動、アーキテクチャの相談、転職希望の方のための一次面談、他社とのアライアンス構築などもやってる。「個人的に一番面白いのは、お客様のビジネスの課題について議論させてもらったり、システムのアーキテクチャを相談できるところですかね」(吉田さん)。

 吉田さんが相談する相手は、マーケや経営企画、新規事業部などの現場部門と、IT部門が半々くらい。ITをあまり理解していない人と話すこともあれば、開発やデータ連携が複雑なクラウド移行案件の相談が持ち込まれることもある。もともとはWebやゲーム系の開発が多いが、「トヨタ自動車さんの事例を公開していることもあって、この半年はエンタープライズ分野のお客様から引合いが非常に増えた」(吉田さん)とのこと。

 クラウド時代のSIerにとっては、システムがクラウドに移行された後、お客様にさらなる競争力のあるビジネスやシステムをコンサルティングできるかどうかが生き残りの鍵になると見ている。「たとえば、ECサイトをクラウド化して運用が楽になったことを皮切りに、次は生産管理とつないだり、ビッグデータ活用でビジネスを伸ばしたいといった相談を受けることもあります。今後SIerには、構築や運用のノウハウとは別の能力も試されると思います」(吉田さん)。

自分がファンになったAWSで商売する

 ご存じのとおり、クラウドの波が押し寄せ、日本のIT業界は大きく変わりつつある。実際、吉田さんの周りにも、個人のやりたいことと、会社の方向性が一致せず、悶々としている人がいる。吉田さんは、「私も経験してきたことですが、こういう場合、自分の場所を変えるか、周りを変えるか、じっくり考えた方がいいと思う。でも、周りを変えるのは正直大変。だから、僕は自分の場所を変えました」と語る。

 こうした悩みを抱えた人にとって、コミュニティは1つのきっかけをくれるという。クラウドビジネスの伸びと共に、人手不足に陥っているプロジェクトがあちこちに転がっている。「1年間、業務ではオンプレをいじりながら、個人でAWSを使っていた期間があった。そんな経験を持っている私の実感は、やはり自分がファンになったもので仕事できるのは気持ちいいということ」(吉田さん)。

 では、最後にJAWS-UGで今後やりたいことは? 吉田さんは「各業種のエキスパート限定でクラウド活用についてぶつかり合うガチなイベントをやりたい。あと、日中はお客様対応とかしているので、みんなで朝カツしたいですね」と語る。

おまけ:AWS侍は、やっぱり侍の格好ぜよ!の巻

AWSのエキスパートはAWS SAMURAIと呼ばれているので、今回は坂本龍馬風の衣装をつけてもらった。剣道をやっていたという吉田さん、着替えもスピーディでした。ちなみにロケ地はアイレットの事務所のある東京の浜松町です。

「日本のIT業界を洗濯するぜよ!いやあ、衣装着ると入りますねえ」(吉田)、「吉田さん、せっかくなんでヅラの方もおねがいしますよ」(オオタニ)、「わかっちょる。わかっちょる」(吉田)

「……」

「ごめんなさい!すでに本人でなくなってますwww」

 ということで、インタビューだけじゃなく、撮影のご協力までありがとうございました!次回以降も、オオタニがあなたの町のJAWS-UGの人を直撃します。


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