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最新パーツ性能チェック 第158回

NUCよりも小さいECS「LIVA」、超小型格安PCの性能を探る

2014年04月19日 15時00分更新

文● 林 佑樹(@necamax

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3D性能は2013年初頭の
スマートフォンと同等

 3D性能はというと、あまり適していないのはWindowsエクスペリエンスインデックスからわかるのだが、参考数値として3DAMRKを実行した。実行したパートはIce Strom、Ice Strom Extreme、Ice Strom Unlimitedの3つ。

3DMARK Ice Stromの結果。スコアは12664

3DMARK Ice Strom Extremeの結果。スコアは8467

3DMARK Ice Strom Unlimitedの結果。スコアは13568

 スコアは2013年初頭のスマートフォンくらいのスコアになっており、Windowsストアに並ぶWindows RTでも動作する3Dタイトルなら遊べるくらいだ。したがって3Dゲームをどうこうといった過度の期待はやめたほうがいい。

艦これ専用機としても使えるが
やや処理が重い

 ではFlashゲームはどうのか。うすらぼんやりと「艦これ」用常時起動省エネPCを思い浮かべている人もいそうなので確認してみたところ、動作はとても緩慢だった。またハードウェア・アクセラレーターが有効化できないため、ログイン後のタイトル画面ではパフォーマンス低下の警告も表示される。

「艦これ」のタイトル画面では、ロースペック機ではおなじみのパフォーマンス低下警告が表示された

 遠征中心ならばそれほど気にならないと思うが、戦闘や改装での動作はかなり遅い。またケッコンカッコカリを実行済みの艦娘を第1艦隊旗艦にしている場合、舞い散る花びらのためか、やたらと重くなるのも確認している。

 ASCII.jp策定による艦これベンチマークレギュレーションに沿った計測では、34.3秒という結果になった。意外と戦闘自体は早いほうなのだが、「Atom Z3740」に比べると、妙に艦隊編成画面での重さが気になった。

完全勝利画面ではCPU使用率がほぼ100%フラットを達成していた。このあたりから、ガリガリと常用するにはやや厳しい性能だとわかるだろう

消費電力は最大9W
24時間稼働でも電気代への負担は少ない

 最後は消費電力をチェックしてみよう。構成的には超省エネ環境になっているため、最大でも9Wという結果になった。また熱もそれほど帯びず、3DMARKを回してる間にほんのりと筐体が熱を持つくらいで、「夏場でも、まぁ大丈夫かな」という印象だ。通気性はしっかりと確保されているので、室内運用+空調の環境下であれば、熱落ちの心配は少ないだろう。

消費電力(単位:W) ←better

 上記グラフはLIVAの消費電力を調べたものになる。アイドルは起動から15分ほど放置したときのもので、3Wととても低くステキだ。次にCrystalDiskMarkを回しているときは5W、3DMARK時は9Wと計測中でもっとも高くなった。負荷レベル的には9Wが最大と見ていいだろう。

 また、「艦これ」動作時はシーンを選ばず6Wの結果になった。というように結果としては、ストレスなく動作する程度の負荷をかけた場合、5Wあたりを消費すると判断しておくといい。

サブPCとしては優秀
どこに置くか、どう使うかが鍵となる

 ECSから登場したLIVAは、1万8000円付近でありつつ、やたらと小型でスペックも割り切りが必要ながらも十分遊べるものだ。多くの読者は常用機というよりは、サブPCとしての運用を考えたり、動画視聴用にディスプレーの後ろにテープ止め(VESAマウントはできない)などを考え付いていると思う。

超小型で低消費電力。それでいて価格は約1万8000円と、サブPCとしては優秀な製品といえる

 また無線LANとBluetoothを使用しないのであれば、M2スロットがひとつ余るため、そこから何かしら拡張することも思い浮かぶだろう。今回は時間の都合で基本的なチェックしか行なえなかったが、衝動買いしたときには、あれこれとパワーアップ作戦を展開したいと思う。ともあれ、買っておくと吉な製品だ。

【機材協力】

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