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折原一也が体験、新4K対応ビエラの進化ポイントはここだ! 第1回

六軸補正で映画に強い、音声操作で一発検索

4K時代の本格的な到来を実感、最新VIERA AX800シリーズ

2014年05月12日 11時00分更新

文● 折原一也、写真●篠原孝志(パシャ)

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4K放送レディで発売される、初めての4Kビエラ

 まず、パナソニックの薄型テレビ ビエラ AX800シリーズを語る上での最大のポイントは4K時代に即した高画質の実現だ。

 フルHDの4倍の解像度(3840×2160ドット)を持つ、4Kパネル搭載の薄型テレビは日本国内で2011年より販売されている。薄型テレビ全体のトレンドを語る上で、4Kであることは、それだけでは最新のものではなくなっている。パナソニックのビエラシリーズでも昨年10月より第1世代モデルの「WT600」(65V型のスマートビエラ)を発売しており、同社としてもAX800シリーズは4Kテレビ第2世代モデルとして位置づけられる。

6軸補正効果の概念図。低輝度の領域ではダイナミックレンジが狭まり、階調性を確保しにくくなる。そのため各色のバランスが崩れてしまいがちだが、それを忠実に再現できるようにする。

 第2世代モデルとしてパナソニックの薄型テレビビエラ AX800シリーズで取り入れられた高画質化のための取り組みは、4K時代に新しい画質トレンドを取り入れた「ヘキサクロマドライブ」(HEXA CHROMA DRIVE)が挙げられる。

 ヘキサクロマドライブとは、広色域を前提にした新しい高画質表示テクノロジーの総称だ。従来機より色鮮やかな映像を表示できる広色域パネルの採用と、6軸色座標補正による原画により忠実な色再現性を追求。広色域パネルの採用により、DCI比で98%という従来にない水準にまで色再現性を向上させている。

黒の締まりという面では、エリア別にバックライトを制御。さらに暗部に関してはガンマ値も細かく変更し、映画に多い暗いシーンでも立体感のある映像を実現した

 パナソニックが薄型テレビで目指す高画質のターゲットが、映画本来の持つ色情報、階調情報の表示を目標としていることは、知る人ぞ知る事実だ。これは以前発売していたPDPパネル搭載のビエラ、そして同社のBDレコーダーDIGAシリーズでも変わらない。さらにAX800シリーズでは「THX 4Kディスプレイ規格」の認証も獲得しており、その高画質ぶりはハリウッドのお墨付きと言える。

 もう一つ、4K対応テレビとしてパナソニックの薄型テレビ ビエラ AX800シリーズが同社の4Kテレビ第一世代と決定的に異なるポイントは、2014年モデルでは搭載するHDMI端子が出荷時から4K放送レディーの仕様となった事だ。

 6月の放送開始が予定されている4K試験放送、そして国内映像配信事業者による4K配信試験では、基本的には4K試験放送を受信するための外付けSTBの用意が必要になる。4Kテレビと4K放送対応の外付けSTBの接続にはHDMIケーブルを用いることになるが、その映像伝送規格であるHDMI 2.0が正式に策定されたのが昨年9月、そして4K放送のコンテンツ保護技術であるHDCPが策定されたのが昨年10月だった。

 昨年10月時点で4Kテレビを発売している各社は、その後アップデート等で対応に追われることになった。パナソニックの薄型テレビ ビエラ AX800シリーズはそうした4K放送への対応を出荷時点でクリアして発売される、初めての4Kテレビとなる。

 パナソニックは昨年9月発売の第一世代モデルWT600の時点で世界初のHDMI 2.0準拠、そして4K60p信号の色情報を圧縮しないクロマフォーマット(4:4:4)入力に対応したモデルとして発表。こうした先進的なメーカーだけに、第2世代のAX800シリーズでも開始目前に迫った4K放送にしっかり対応準備を進めて発売される、というわけだ。

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