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裸電球の雰囲気が味わえる

フィリップス、白熱電球風のLED電球を発表

2014年04月11日 18時40分更新

文● 行正和義

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「New Clear LED Bulb」

 フィリップスは、透明な球の中央が光る白熱電球風の新LED電球「New Clear LED Bulb」を発表した。

クリアな電球の中央に波型に加工された導光部材が配置されている

 古典的な白熱電球を模しており、透明な球体の内部には透明樹脂の導光材を配置。付け根部分のLED光を中央から放射するところは白熱電球のフィラメントのように見える。消費電力は7Wで明るさは40W相当、色温度は2700K(電球色)で配光パターンは全周均一。ヨーロッパ地域で8.99ユーロで7月に発売される。

古典的な電球らしい外観はノスタルジックなイメージを強く意識しているようだ

 LED照明の場合、“点光源だからぎらついてまぶしい”という声がよく聞かれ、メーカーも散光パネルを用いることでなるべく明るく均一な発光面を作ろうと工夫している。しかし考えてみれば今現在LED電球でない“電球”といえばほとんどが電球形蛍光灯。いまでこそ電球型照明は白っぽい表面全体が均一に光るのが当然に感じているが、それ以前は内部フィラメントが見える白熱電球も普通に使われていた。

フィリップスの現行のClear LED Bulbは中央に導光素材があるのは同じだが、円錐型のパノラマプリズムを採用する

 LED照明が普及してからこちら、“面で発光する柔らかい均一な光”が上品で、“点光源のまぶしい光”は安っぽいという認識ができあがりつつある。白熱電球でもフィラメントからの光が直接周囲を照らすを嫌って柔らかく散光するためのランプシェードなどの調度類が作られ、「裸電球」は安っぽさの代名詞という認識があったのは確かだが、このまま面発光照明が普及すると照明調度類はすべてシャンデリア同様に過去のものになりそうだ。そんななかで登場する白熱電球風New Clear Bulbは、ノスタルジックな雰囲気とともに照明のあり方を考えさせるものと言える。

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