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IoTビジネスが実践できる本『ソーシャルマシン』発売

2014年04月10日 15時27分更新

Web Professional編集部

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「ソーシャル」というユニークな切り口で、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)によって実現される近未来の社会とビジネスの可能性を論じた本ソーシャルマシン M2MからIoTへ つながりが生む新ビジネス(ピーター・センメルハック 著/小林啓倫 訳、角川EPUB選書)が、4月10日に発売されました。

『ソーシャルマシン』ってどんな本?

 ソーシャルネットワークに参加するのは人間だけではない。あなたのツイッターを次にフォローするのは、自宅の冷蔵庫かもしれない――。

 ソーシャルマシンとは、本書の著者であるピーター・センメルハック氏が提唱するIoTのコンセプトであり、ビジネス開発や製品デザインのためのフレームワーク。自動車や家電、住宅などのあらゆるマシン(モノ)がソーシャルネットワークに“参加”し、マシンとマシン、あるいはマシンと人間がさまざまな情報をシェアし合う――それによって実現されるさまざまなサービスやビジネスの可能性を描いたのが本書『ソーシャルマシン M2MからIoTへ つながりが生む新ビジネス』です。

 ユニークなのが、モノがつながるのが「ネット」ではなく、「ソーシャルネットワーク」だということ。ありがちなネット家電のようにネット越しにマシンを人間が操作するのではなく、人間や他のマシンを含むコミュニティにマシンが参加して交流する(シェアする)と、もっと便利で快適なサービスが生まれるのではないか? と提案しています。

 この点が「M2M(Machine to Machine)」とソーシャルマシンの違いでもあります。著者はM2Mを「お金を節約するもの」だと指摘します。たとえば、故障を保守業者に通知してくれるコピー機はいまではポピュラーな存在ですが、あくまでも保守業務を効率化するものであり、それによって売上が上がるわけではありません。

 一方のソーシャルマシンは、「お金を生み出すもの」であると著者は述べています。たとえば、本書で紹介されている南アフリカのボス・アイスティーのツイッター自販機。ツイートするとサンプル商品がもらえるこのマシンは、ソーシャルでの拡散によって話題を作り、売上アップに役立つ、といった具合。あるいは、毎日のジョギングの走行記録をシェアするNike+は、ロイヤルティの育成を通じて長期的な売上アップに貢献するでしょう。

ここがポイント

 こうした「ソーシャルマシン」のコンセプトを紹介するだけでなく、ビジネスですぐに使えるフレームワークを提供しているのが本書の特徴です。本書の後半では、ソーシャルマシンの作り方を「7つの要素」で、ソーシャルマシンを使った稼ぎ方を「2つのビジネスモデル」で解説しています。また、小売りや金融、住宅など、業種別の市場参入シナリオも収録しています。起業家であり、実際にIoTビジネスを手がけている著者ならではのアドバイスは大いに参考になるでしょう。

 本書の翻訳は、小林啓倫さん。本業は経営コンサルタントであり、ITのプロフェッショナルであるだけに、的確な翻訳と訳注で、とても読みやすい本に仕上がっています(小林さんによる本書の紹介はこちら)。

 他社と差別化したいメーカーの企画担当者はもちろん、Webだけでなくモノとつながるサービスを考えたいネット企業や起業家にもおすすめの1冊。2014年、これからのIoTビジネスを考えるヒントがきっと得られるはずです。

 ご購入は、Amazon.co.jpほかネット書店、大型書店でどうぞ。電子版もBOOK☆WALKERやKindleなど主要ストアで同時発売です。

ソーシャルマシン
M2MからIoTへ つながりが生む新ビジネス

ピーター・センメルハック(著)/ 小林啓倫(翻訳)

  • 定価:本体1,400円 (税別)
  • 発売日:2014年4月10日
  • 形態:B6型 (272ページ)
  • ISBN: 978-4-04-080008-0
  • 発行:KADOKAWA

目次

第1部 ソーシャルマシンの概要 
第1章 ソーシャルマシンの世界へようこそ
第2章 ソーシャル化する「モノのインターネット」
第3章 ソーシャルネットワークの進化
第4章 ソーシャルマシンと人類の未来 
第2部 あらゆる製品がプラットフォームである——「すべてがつながる時代」のプロダクトデザイン——
第5章 ソーシャルマシンが社会を変える
第6章 抽象化の略史
第7章 ソーシャルマシンをデザインする
第8章 アバターと「ソーシャルマシンの7要素」——ソーシャルマシンの特性
第9章 ソーシャルマシンの活動領域——なぜ想定外の使われ方を歓迎しなければならないか 
第3部 ソーシャルマシンのビジネスモデル
第10章 二つのモデル——誰が何をシェアするか
第11章 ソーシャルマシンでビジネスを始めるには
第12章 私のお客のお客は私のお客——ソーシャル・バリューチェーン
第13章 ソーシャルプライシングの技術
第4部 ソーシャルマシンを作る
第14章 デザインに求められるもの——ソーシャルマシンを作るには
第15章 さらに先へ
第5部 市場参入のシナリオ
第16章 スマートハウス
第17章 小売業
第18章 交通
第19章 金融
第20章 ヘルスケア

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