自作のクアッドコプターで、開花したばかりの桜を空撮してみた!
軽量・手軽なトイか、拡張性のホビーか
ちなみにラジコンの世界では、オモチャとして一般的に販売されていて、電池を入れたらすぐ飛ばせる(もしくは走らせる)ような製品をトイラジコン、自分で機体を組み立てる本格派なものをホビーラジコンと大雑把に区別している。もっとも、ホビーラジコンのなかにも組み立て調整済みで、買ってきてすぐに飛ばせるRTF(Ready to Fly)があるなど一概には区別できない。
大きな違いを挙げるならば、ホビーラジコンの場合は送受信機やモーター、モーターコントローラーなどが(ラジコンの枠内では)汎用性のあるものが使われていて、拡張やグレードアップができる点だろう。マルチコプターのジャイロを含めた飛行制御装置も単品のユニットとして販売されている。
これに対してトイラジコンの場合、受信機とモーターコントローラーなどと一緒にセンサーもすべて1枚の基板上に作り込まれているものが多い。拡張性や汎用性には欠けるものの、小型・軽量化という点においてはホビー機に優越する。
大型機の積載量や拡張性は確かに魅力だが、飛ばしたい場所まで持ち運ぶのもけっこうしんどい。よほど本格的にやってみたいと思うのでなければ、コンパクトで気軽に飛ばせる(なおかつお安い)トイラジコンで楽しむのがよいだろう。ホビーラジコンだと安くても7~8万程度はかかってしまうのに対し、トイラジコンでは小型カメラも載っていて簡易空撮できるものが1万円前後、シンプルなものなら数千円で販売されている。
■Amazon.co.jpで購入
Galaxy Visitor2:手のひらに載るくらいのコンパクトボディーとカメラ付きでも実売1万円強というお手軽なナインイーグルの「Galaxy Visitor2」。こんなに小さくても地磁気センサー含めた9軸制御)
■Amazon.co.jpで購入
Nine Eagles GALAXY VISITOR2 カメラ・SDカード付RTFキット ホワイト (2.4GHz 4ch マルチコプター)ハイテック マルチプレックス ジャパン
Amazon宅配コプターはともかく、マルチコプターは実用や趣味のドローンなどとしてこれからも進歩しそうだ。次回は、そんなマルチコプターに不可欠な部品である加速度センサーに迫ってみよう。
この連載の記事
-
第7回
デジタル
3Dプリンターで料理は作れますか?――サイエンスライターに訊く -
第6回
デジタル
松浦晋也氏に訊く、はやぶさ2と宇宙のテクノロジーのこれから -
第5回
デジタル
電波で宇宙を眺める巨大望遠鏡の群れを撮ってきた~国立天文台 野辺山 -
第4回
デジタル
加速度センサーを使って“ヌルヌル動くアイツ”を作ってみよう -
第3回
デジタル
クアッドコプターの最重要部品をいじくってみた! -
第1回
デジタル
テクノロジーは「なんかわからんけどカッコいい」から始めよう! - この連載の一覧へ