iOS端末との相性は抜群、でもNASがあればもっと楽しめるかも?
ボーズ「SoundTouch」から見るネットワーク・オーディオのよさと期待
2014年03月30日 12時00分更新
パソコンやスマートフォンなど、いろんな端末から接続できる
ネットワーク・オーディオは、同じルーターに接続されたパソコンに保存されたオーディオファイルを、ほかのパソコンやスマートフォン、タブレットから呼び出して再生するシステムです。
SoundTouchシリーズは、その仕組みとしてDLNAをベースにしており、またストリーミングの手段としてAppleのAirPlayにも対応しています。ルーターとの接続は有線でも無線でも構いませんが、今回試したSoundTouch Portableは無線のみの対応。バッテリー内蔵のポータブルスピーカーなので、ケーブルでつなぐのはコンセプトに合わないということでしょう。
Bluetoothとの違いは、ルーターを経由して接続する点です。基本的に1対1の接続であるBluetoothに対し、ルーターに接続された複数のサーバー(現状ではWindowsやMac OS Xの音楽ライブラリ)、そして複数のスピーカーを、複数のコントローラー(WindowsやMac OS X、AndroidやiOSの動く端末)から選んで鳴らせる。これがネットワーク・オーディオを使うメリットでもあります。
つまりこのスピーカーは、自宅にルーターがあり、パソコンや携帯端末を複数持っている人向けのシステムです。スマホ1台、パソコンもルーターもなしという潔い貴方には、Bluetooth対応機をおススメします。SoundTouch PortableはBluetoothに対応しませんし、ボーズのワイヤレススピーカーはいずれもマイクを内蔵しないため、スピーカーフォンとして使えません。
バッテリー内蔵ながらインドア専用
では、SoundTouch Portableは、どういったシーンで使われたいのか。それはデザインである程度分かります。スピーカーユニットを配した前面を覆うのは、金属製のメッシュなどではなくサランネット。これはバッテリー内蔵のポータブル機ではあっても、自宅のルーターから離れては使えない。だから屋外でも使われるBluetoothスピーカーのようにラフな扱いを考慮していないわけです。
屋外での使用が考慮されていない証として、バッテリー駆動時間の短さも挙げられます。ACアダプターにつないだまま基本的には据え置きで使われることが前提で、バッテリーはあくまで、ちょっとした気分で置き場所を変えたいときの対応のため、ということになるのでしょう。