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4K編集に強いマウスを目指す:

MousePro、4年目の挑戦はワークステーション

2014年04月11日 09時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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なぜ4Kか、そしてどこにMouseProらしさを出すか

 MouseProが注力する、4Kビデオ編集の分野。

 4K/8Kなどと呼ばれる、フルハイビジョンの数倍の情報量を持つ高精細な映像コンテンツの市場は急速に高まりつつある。今夏にはスカパー!での4K試験放送、さらに2016年には8K試験放送も計画されている。もちろん映画などではすでにこうした高い情報量が扱われており、今後ニーズが大きく高まる分野だと予想される。

 しかし、その一方で機材選定に関して、手探りの状態が続いている。

 フリーで動画制作を請け負うような個人/SOHOでは、大手メーカーの高価なワークステーション/4Kカメラを導入することは難しい。コスト性能を重視したPCを使いつつ、新進企業の4Kカメラ、あるいは映像編集ソフトなど、最適な環境を試行錯誤をしている状況があるという。

 MouseProが狙うのは、NAB(放送機器に関する世界的な展示会)で登場した新しい機器を積極的に試していくような先進的なユーザーだ。

新たに加わったMousePro Wシリーズ

 こういったユーザーに向けた製品開発を進めていく上では、企業の側にもユーザーと一緒に歩むという姿勢が求められる。

 例えば4Kカメラの中にはデータの保存先にSSDの直付けとUSB 3.0接続の2種類の方法が選べるものがある。しかし、USB 3.0経由で撮影した場合に入るノイズなど、問題の切り分けに苦心した実例などもあったという。スペック面でも、非圧縮での保存はしないまでも適切な圧縮率とそれに見合ったストレージの容量、リアルタイムエフェクトやエンコード時間のバランスが取れた性能、データをどこに出力し、バックアップするか……など、さまざまな選択肢の中から、コストに見合った選択を見つけていかなければならない。

 マウスコンピューターは、こういった顧客の悩みを聴きながら、ヘビーユーザーやパートナーユーザーとともに、検証や製品のカスタマイズで協力。周辺機器の動作情報なども公開をしながら、柔軟に事例を作っていくのだという。

MousePro Wシリーズの内部。展示機では2Way CPU、PCI Express接続の高性能なSSD、ioFXなどを搭載したハイエンド構成で100万円を超す内容だが、大手メーカーで同種の構成とするより数十万円安価にできる場合もあるという

 新しいMousePro Wシリーズで、当初投入を計画しているのはCPUに最大2基のXeon E5-2620、Xeon E5-2690などを搭載できる製品。メモリー搭載量は最大128GB、ストレージは最大4基まで搭載可能で、RAID0またはRAID1の構成も選べる。SSDに関してはインテルのDC S3500(DCはデータセンター向け)を選択できるなど、MDV ADVANCEと比較してより信頼性・安定性を重視した構成になっている。

 またOpenCLに対応した動画制作アプリケーションが高速に動作するという検証結果も踏まえ、AMD FirePro Wシリーズを搭載した製品にも注力していく。

 一方で筐体などはオーソドックスなものとし、強みのあるBTOメニューの豊富さにも留意。独特な機構を持つがそのぶん高価でもある大手ワークステーションベンダーにはないポジショニングで、徹底した価格性能比の優位性を追究していくという。

 大手ベンダーの製品では筐体内部へのアクセス性、あるいは信頼性の確保のために独自のパーツや筐体構造を採用しているケースも多いが、自作に近い方向感で自ら最適なハードをビルドアップしていきたいという層に受け入れやすい製品を検討する。

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