このページの本文へ

あと半月……いろんな理由で4月までに買っておきたいデジタル製品 第3回

PS4は(AV的には)意外に機能が少ない! 今買うべきはPS3!?

2014年03月20日 12時00分更新

文● 鳥居一豊

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

BDプレーヤー機能は完備! と思いきや
PS4は3Dソフトには非対応!!

BD/DVD再生機能比較
PS3 PS4
BD再生
3D BD再生 ×
DVD再生
ドルビー True HD
DTS-HD MasterAudio
リニアPCM変換出力

 まずは、ディスク再生機能をチェックしてみる。BD/DVD再生については、一番大きな違いは、PS4が現状3D BDソフトには非対応ということ。正確には、ビデオコンテンツの3D再生は「対応検討中」とのことだが、明確に3D BDに対応するかは明言していない。3Dソフトが大好きな筆者には残念至極なのだが、多くのユーザーが求める機能という点では不満を感じる人は少ないかもしれない。

PS4に3D BDを挿入するとこのような警告が出る

PS4に3D BDを挿入するとこのような警告が出る

 それに、まだタイトル自体は発売されていないが、ゲームの3D立体視への対応は可能なようなので、3D表示自体ができないというわけではなさそうだ。

 通常のBDソフト再生機能については、ネット上でのコンテンツを楽しめるBD-Liveなど一通りの機能を備えている。映画などのソフトの場合は、1080/24p出力も選択できる。

PS3はリニアPCMやビットストリーム出力が可能

PS4も同じくリニアPCMやビットストリーム出力ができる

PS4も同じくリニアPCMやビットストリーム出力ができる

試しにPS4でシアターシステムにビットストリーム出力を行なったところ。「DTS-HD」として認識されている

試しにPS4でシアターシステムにビットストリーム出力を行なったところ。「DTS-HD」として認識されている

 サラウンド音声もドルビーTrue HDやDTS-HD MasterAudioなどに対応しており、信号をそのまま出力できる「ビットストリーム出力」とリニアPCM7.1chの変換出力が可能。このあたりは、PS3と比べても差がないし、一般的なBDプレーヤーとも同等のものとなっている。

 肝心の画質・音質についてはPS3とほぼ同等で、実力的に大きな差は少ないと感じた。PS3も発売当初はまだBDプレーヤーが高価な製品ばかりだったこともあり、当時6万円前後した機器としては極めて優秀なBDプレーヤーと評価された。

 しかし、現在では専用機としてのBDプレーヤーは2万円前後で手に入る。PS4は4万円前後なので、BDプレーヤーとしての観点だけでは評価はどうしても辛口になってしまう。あえて言うならば、フルHD映像としての精細感がやや不足気味。もう少し細かなディテールの再現性が欲しくなる。

PS3(左)とPS4(右)のBD再生映像。画質的にはほぼ同じだ

 高画質表示のための独自の映像処理などは特別なことをしていないようで、元の素材の善し悪しをストレートに出している、色づけの少ない再生画質はPS3と同等だが、次世代機でもあるわけだし、もうちょっと大きな進歩を感じさせて欲しかった。

 音質についてもストレートな再生音という印象。ビットストリーム出力でAVアンプなどにHDMI接続した時の音質は、低音から高音まで十分なワイドレンジで、実用上不満のないレベル。ただし、これはPS3も同等だ。

 続いてはDVD再生。結論から言えば、これはPS3が圧勝だ。SD画質だから、そもそもディテールなどは決して豊富というわけではないが、PS3は当初から業務用機レベルのアップコンバート機能が盛り込まれ、その実力は現在でも定評がある。十分なディテールを再現しながらも、MPEGノイズなどの発生はごくわずかで見やすい再現だ。

 PS4の場合は、それほどハイレベルなDVD再生のための映像処理は盛り込まれていないようで、MPEGノイズがやや目立つ。

 そして、アップコンバート性能が原因なのか、エッジの強調感が出やすい。DVDが主流だったPS3の時代に比べると、現代のPS4では相対的にDVDで高画質を追求する意味は薄いのだが、後継機として退化した印象を感じてしまったのは残念だ。

カテゴリートップへ

この連載の記事

週刊アスキー最新号

編集部のお勧め

ASCII倶楽部

ASCII.jp Focus

MITテクノロジーレビュー

  • 角川アスキー総合研究所
  • アスキーカード
ピックアップ

デジタル用語辞典

ASCII.jp RSS2.0 配信中