スマホで始める「音楽アプリ部」 第37回

もちろん初心者だって気軽にプレイできるんです

スマホでDJに挑戦！ 高性能なアプリでカジュアルに楽しむ

高性能で本格的なのはもちろん
初心者でも使いやすく、そして楽しい！

アンぽん　まずは右上、左上の音符マークをタップして、音楽ファイルを選択します。音楽ファイルは、あらかじめ端末に保存してあるものが表示されるはずです。ためしに選択してください。

ノッツ　じゃあ……はっぴぃえんどの「抱きしめたい」と……曲名つながりでThe Beatlesの「I Want to Hold Your Hand」で。おお、読み込むと、曲全体の波形も表示されるんですね。

アンぽん　波形だけじゃありませんよ。曲のBPMも小数点以下のレベルで検出してくれます。さらには、「SYNC」ボタンをタップすると、左右のトラックのテンポを合わせてくれるんです。

端末に保存された音楽ファイル（MP3、AAC、FLACなど）が表示される。ファイルにジャケットデータも関連付けされていると、表示されてわかりやすいです

レコードデッキに曲を読み込んだところ。曲の波形だけでなく曲のテンポも読み出してくれます

ノッツ　おっ、これはすごい。いままでただフェードイン／フェードアウトして曲を繋げていただけの僕ですが、その機能をつかえば2つのトラックで新しいビートを作ったりも……!?

アンぽん　それだけじゃなく、テンポ検出に強いですから、例えば何小節かのフレーズだけをループさせるようなビートループや、スリップループもお手のモノですよ。

ビートループはこの画面で可能。ちなみに、トラックの任意の場所にCUE（本でいうしおりみたいなもの）をつけたり、読み出したりする機能もここから。クォンタイズ機能がついているので、BPMにフィットしたタイミングに自動で合わせてくれます

「SLIP」をタップするとスリップループを操作できる。ダッダッダッダッダダダダダダダダダラララララ～という感じのアレ（文字にすると分かりづらいが、実際やっていただけるとわかると思います）

ノッツ　面白いですね……お気に入りの歌詞のところの、ボーカルのワンフレーズをくどいくらいにくり返したりすることができますね……。ずっと触ってしまいそう……。

アンぽん　……あんまりしつこいとイラッとするからやめてくださいね。もちろん、基本的なDJ機能として3バンドのEQもありますし、回っているターンテーブルを操作すればスクラッチもできます。

3バンドEQミキサーももちろんついている。音質の違う2曲を調整したり、極端な操作をしてフィルターのように使ったりできるのです

ノッツ　基本機能はバッチリなわけですね。うん、軽く曲を流したり、任意の再生位置にジャンプ操作したりしてみると、レスポンスがすごくいいってことがわかります。レーテンシー（遅延）を感じないし、ストレスなく操作ができます！　うまい人だとこれだけでもクールなDJができそうですが、僕みたいな初心者にはなにか他のギミックの助けも欲しいところですね。

アンぽん　劇的な音の変化でしたら、エフェクト機能が内蔵されているのでそれを使ってみましょう。エフェクトパッドで感覚的にタッチ操作できるので、気分もアガりますよ。

ノッツ　これは嬉しい！　エフェクトの種類も多くて目移りしちゃいますね。フィルターみたいに使いやすいものから、これでもかというぐらい音が変わっちゃうものまで、いろいろあるから飽きませんね。タッチするのが楽しくてずっと触っちゃいます。

エフェクト操作しているところ。パッドでタッチ操作する。耳馴染みのあるあの曲をエフェクトで全然違う印象に変えていくのも面白い

エフェクトの種類は15種類と豊富。DJプレイに彩りを加える。適当に試してみるだけでもかなり楽しい！

アンぽん　いかがだったでしょうか？ DJ初心者のノッツさんでも、このアプリが高性能なのはおわかりいただけたのではないでしょうか。

ノッツ　驚きましたね。こないだのイベントでCDJを使ってやったことが、全部このアプリでできちゃうんですから……！　スマホだったらいつも持ち歩いてるし、友達の家で飲んでいるときとかにちょっとスマホとスピーカーを繋いで、プチDJ大会みたいなこともできちゃうわけですね。いいなあ。手持ちのCDをもっと増やそうという気になりました。

アンぽん　そうやって少しずつDJをする機会が増えたら、ちょっとはうまくなるかもしれませんよ！

ノッツ　ただ問題があるとすれば、一緒に飲むような友人がほとんどいないということかな……。DJしようって誘ってくれる友人もあまりいなくて……。

アンぽん　CD増やす前に友達増やせよ！　……というわけで、今回はこのへんで失礼します。

ノッツ

著者近影

　地元の工場で働きつつ自宅録音ひとりバンドKNOTSとして音楽活動をしていたが、宅配ピザ屋すらない田舎っぷりに限界を感じて上京。ピザを食べながら東京で音楽活動を本格化させると思いきや、なぜか最近マンガやイラストでの活動が主になっている。マンガは現在、音楽誌サウンド・デザイナー『たくろくガールズ』、まんがタイムきららMAX『ソラミちゃんの唄』を連載中。単行本は『クルミくん NO FUTURE』『ソラミちゃんの唄（1）』が発売中。2014年に『カタワレノワレワレ』単行本発売予定。

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