ヴイエムウェアは3月13日、「VMware vSphere」仮想環境向けのストレージ製品「VMware Virtual SAN」の正式提供開始を発表した。サーバー内蔵ドライブ(DAS)とサーバーサイドフラッシュを利用し、仮想的な共有ストレージを構成する。
Virtual SANでは、多数(3台以上)のx86サーバーが内蔵するHDDとサーバーサイドフラッシュ(SSD、PCIeフラッシュ)を抽象化し、プール化することで、仮想マシン向けの共有データストアを提供する。「Software-Defined Data Center(SDDC)」を構成する要素の1つとして昨年8月の「VMworld 2013」で発表され、パブリックベータ版が提供されていた(関連記事)。
VMwareによれば、Virtual SANが形成する新しいストレージ階層はvSphereのカーネルに統合されており、フラッシュによる読み取り/書き込みキャッシングによって、高パフォーマンスなI/Oデータパスを提供する。発表によれば、32ノードクラスタのパフォーマンスは、読み取りのみで最大200万IOPS、読み取り/書き出しで最大64万IOPS。
また、同社が掲げる“Software-Defined Storage”ビジョンの重要な要素として、ポリシーベースの管理機能を備えている。これは仮想マシンごとにストレージの可用性、パフォーマンスといったSLAを、ポリシーに基づいて設定できる機能。従来のデバイスベースの管理における複雑な設定が不要になるとしている。
Virtual SANの市場想定価格は、1プロセッサあたり31万2000円から(コア、vRAM、VM数制限なし)、またVirtual SAN for Desktopの1ユーザーあたり市場想定価格は6000円からとなっている。