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CeBIT 2014リポート(3)

投影した映像に触れるプロジェクター

2014年03月13日 16時00分更新

文● アスキークラウド編集部

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「CeBIT 2014」の「ECM、I/Oソリューション」のコーナーは、企業のコンテンツ管理とそれを支える入出力をテーマにしたセクションだ。

 「ECM、I/Oソリューション」コーナーで最も多かったのはドキュメントスキャナーの展示。また取り込んだ書類を整理するためのドキュメント管理ソリューションを主軸に据えたブースにも枚挙に暇がない。ビジネスで大量に発生する書類をいかに処理するか、ソリューション自体は数年前から存在しているものの、いまだコンベンションで数十社が同様の展示を行うということは、まだまだ導入が進んでいないということかもしれない。

 また入力ソリューションでは、署名を入力するためのサインパッドと書籍のページをそのまま取り込むためのブックスキャナーも目を引いた。サインパッドは単にサインをするだけではなく、液晶パネルを搭載してインタラクティブなボタン操作に対応するものが主流。ブックスキャナーは読み取り速度よりも、希少本のような大切な作品をいかに安全に、美しくスキャンするかがトレンドだ。

ペンタブレットで培った技術をつぎ込んだワコムのサインパッド

Image Accessのブックスキャナー「Bookeye 4」。スキャン画像の補正にこだわるだけでなく、LED光源なので希少本を傷めにくいといった特徴もある

 EPSONは「バイバイ、レーザー」と銘を打ってビジネス用のインクジェットプリンターを前面に押し出していたものの、目新しさからプロジェクター「BrightLink 595Wi」が来場者の目を釘付けにしていた。これは映写距離が短くて済む超単焦点タイプの3LCDプロジェクターだが、注目は映写先に実際に手で触れてタッチパネルのような操作を実現する点。もともと同社のプロジェクターには専用ペンで操作できるホワイトボード機能が備わっていたタイプがあったものの、本機は人間の手で操作できるのだ。CeBITではビジネスのコラボレーション向けのデモンストレーションを行っていたが、教育用途も想定しているという。

来週発売予定の「BrightLink 595Wi」。米国での想定価格は約2400ドルなので、ホワイトボード機能を備えた同社の過去モデルよりもグッと身近な価格になった

 展示コーナーは「ECM、I/Oソリューション」ではなかったものの、入出力関連でもうひとつ。

 MMTの「Transparent LCD Touch Showcase」は、商品を入れたショーケースのフロントガラスを液晶パネルにして、色を使っていない部分は中の商品が見えるという製品。本物を入れるためその立体感は3D技術の比ではない。また映像を重ね合わせて商品をよりインパクトのあるプレゼンテーションの一部としてみせられる。

ショーケースのラインアップには、フロントガラスがタッチパネルになっているものもある

 透明の液晶パネルを使ったショーケースは、HALOGENKAUF LIGHTECH社のブースでも展示されており、こちらはタッチすると商品紹介が流れるという趣向が凝らされていた。

HALOGENKAUF LIGHTECH社の「plenti MEDIA」シリーズはタッチパネルタイプのほか、3D映像を見せるタイプもある

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