このページの本文へ

Apple Geeks 第142回

なぜ「CarPlay」なのか?—話題の「Apple CarPlay」を資料から読み解く!

2014年03月11日 11時00分更新

文● 海上忍(@u_shinobu

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

なぜ「CarPlay」なのか?

 正式名称が「iOS in the Car」ではなく「CarPlay」となったことには理由がある。既存の「AirPlay」との統一性などマーケティング上の理由もあるのだろうが、iOSそのものが車載されるわけではなく、ミラーリングによりiOSデバイスの画面が映し出されるからだ。

 ミラーリングを使用している旨の説明はプレスリリースにないが、YouTubeに多数投稿されているジュネーブオートショー2014のムービーを鑑賞するとわかる。メルセデス・ベンツ(Mercedes-Benz)、ボルボ(VOLVO)、そしてFerrariといずれのクルマも液晶パネルの大きさや周囲のボタン類のデザインが異なり、Appleらしい統一された意匠は見られない。

 ところで、スマートフォンの画面をミラーリングし、そちら側のタッチパネルでアプリを操作できるようしたカーナビゲーションシステムはすでに存在する。機構そのものというよりは、カーナビの"外枠"を借りる形でiOSアプリが動作すること、ハンドル近くボイスコントロールボタンからSiriを起動できること、といったiOSの機能をクルマ側のインターフェースから呼び出せることが、CarPlayのメリットだといえる。

YouTubeには各社のクルマでCarPlayを利用したときのムービーが多数投稿されているが、いずれもボタンなど画面周辺のデザインが大きく異なる(ムービーはVOLVO)


ジュネーブオートショー2014に展示されていたFerrari FF。Ferrari独自のものとおぼしきアプリアイコンが見える


CarPlayの画面に車載システムのものと思われる、エアコンの温度調整スライダーが重ねて表示されていた。CarPlayの車載インフォテイメントシステムにおける位置づけが伺える

メルセデス・ベンツが公開した写真を丁寧に見ると、CarPlayで使用中のiPhoneの画面にはロゴが表示され、操作できないようロックされていることがわかる

カテゴリートップへ

この連載の記事

ASCII.jp RSS2.0 配信中