このページの本文へ

前へ 1 2 次へ

末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第97回

FirefoxにUbuntu、“ギークな”スマホメーカーGeeksphoneに接近

2014年03月05日 19時00分更新

文● 末岡洋子

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

Ubuntuも動く?
Androidと他のOSが動く「Revolution」

 さて、Geeksphoneが目下、力を入れているのが先日発表した「Revolution」だ。Android、Firefox OS(B2G)ときて、RevolutionではAndroidとB2Gが動くのが最大のウリ。チップはインテル製の1.6GHz動作のデュアルコアCPU「Atom Z2560」を搭載する。4.7型qHDのIPS液晶、フラッシュ付き8メガピクセルカメラ、1GB RAMなどの特徴を持つ。

現在は222ユーロで予約受付中の「Revolution」。Android+他のOSも動作することが売り

 RevolutionはAndroid+代替OSなので、B2G限定ということではないようだ。Puron氏によると、「Ubuntuにも対応予定」とのこと。だが、Ubuntu専用のスマートフォンを作る可能性があるかときくと、それは「ない」という。

 同社の戦略は「OSにはこだわっていない。ユーザーが望んでいるものを提供する」としながらも、Ubuntuの印象は「いまのところニッチ」と見る。Tizen、Sailfish OSについても、現在は考えていないようだ。TizenはSamsungとVodafone(Firefox OSを推すTelefonicaのライバル)の影が気になっている様子だった。Windows Phoneはライセンス料金が生じることから「可能性はゼロ」とする。

プラットフォームのオープン化により
端末メーカーにも比較的簡単になれる!?

 Androidのようにプラットフォームがタダになった途端にここまでできる(もちろんコンポーネントの価格が下がっていることも重要な要因だが)。安価に作ってくれる製造パートナーを見つければ、携帯電話を作ることが難しくなくなっている……GeeksphoneのPuron氏と話しながらそんなことを実感した。

 実際今年のMWCでは通信事業者ながら携帯電話を作ってしまったロシアの「YotaPhone」など、端末の広がりを予感させた。道路を見ると、色も形もさまざまな車が走っているように、携帯電話もさまざまなメーカーが面白いものを作り、消費者は自分のスタイルにあったものを選ぶ。そんな方向に進んでいく可能性はあるのだろうか?


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

前へ 1 2 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン