互換性はほぼ完璧で操作方法はほぼ同じ
同じマイクロソフト製のサービスなのだから当然だが、文書を表示する際の互換性はほぼ完璧。とはいえ、エクセルのピボットテーブルなど、ブラウザー版が対応していない機能に関しては利用できない。マクロにも対応していないのも残念だが、セキュリティー面を考えると仕方がないところ。
用意されている機能であれば、ほぼ違和感なく利用できる。表組みからグラフの作成まで問題なし。関数も利用できる。ただし、操作が面倒になることも多い。本来オフィスアプリで利用できたショートカットキーでも、Office Onlineだとブラウザーが反応してしまうのだ。これは仕方がないところだろう。また、例えば離れた場所にある複数のセルを選択する場合、Ctrlキーを利用するが、これも機能しない。
画像の挿入に関しても制限がある。Office Onlineのワードやパワーポイント、OneNoteでもローカルにある画像を挿入できるのだが、エクセルだけ対応していないのだ。
基本的な作業は問題なく行なえる
ワードやパワーポイント、OneNoteもエクセルと同じく問題なく利用できる。パッケージ版と互換性は高く、機能は限定されているものの、基本操作は快適だ。Office Onlineはアプリを起動する度に新しいタブに開くので、マルチタスクも可能。複数ユーザーでファイルを編集することもできる。
オンラインサービスなのだが、レスポンスも上々だ。固定のネット回線なら快適に利用できる。外出先でも、4Gはもちろん3G回線でもストレスなく作業できるだろう。とはいえ、データのやりとりなので、画像を表示したりする場合はダウンロード時間分のタイムラグは発生する。
サブマシンや外出用ノートに導入したい
Office 2013のパッケージ版はライセンスが2つついている。メインPCとノートPCなどの2台にインストールして利用できるのだ。とはいえ、今は3台以上のPCを持っていることも珍しくない。そんな時、あまり使わないウルトラブックのために、数万円するパッケージ版を購入するのはコスパが悪い。そんな時に、Office Onlineが役に立つ。そのほか、外出中に連絡が来て、ネットカフェでファイルを編集、送信しなければならないときも重宝することだろう。
Windows 8ユーザーであればマイクロソフトアカウントを利用していることと思うが、そうでなくてもOffice Onlineを使えるようにしておくことをオススメする。いざという時に、クラウドストレージのOffice文書を手軽に編集・共有できるのはとても便利なのだ。
筆者紹介─柳谷智宣
1972年生まれ。ネットブックからワークステーションまで、日々ありとあらゆる新製品を扱っているITライター。日経パソコンオンラインで「ビジネスPCテストルーム」、週刊SPA!で「デジペディア」を連載するほか、パソコンやIT関連の特集や連載、単行本を多数手がける。近著に「ポケット百科 GALAXY SII LTE 知りたいことがズバッとわかる本」(翔泳社)「Twitter Perfect GuideBook」(ソーテック社)、「Dropbox WORKING」(翔泳社)、「仕事が3倍速くなるケータイ電話秒速スゴ技」(講談社)。
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