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Windows Info 第16回

Windows 8.1で利用できるInstant Goの挙動を調べる

2014年03月04日 12時00分更新

文● 塩田紳二

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Connected Standbyが有効かどうかを
コマンドラインから調べる

 Connected Standbyが有効になっているかどうかは、Powercfgコマンドを使うことで判別できる。また、Connected Standbyが有効な場合、その動作状態のレポートを生成して状態を確認することもできる。

 POWERCFG.EXEコマンドは、管理者権限で起動したコマンドプロンプトウィンドウでないと実行できない。画面左下でマウスを右クリックするか、ウィンドウロゴアイコンをタッチで長押し、あるいはWin+XキーショートカットでWin-Xメニューを表示させ「コマンドプロンプト(管理者)」を選択する。

コマンドプロンプトウィンドウを開くのはWinXメニューを使う。マウスなら画面左下のウィンドウズロゴの上で右クリックを行い、タッチは、同じ場所を長押しする。キーボードからならWinキーとXキーを同時に押す

 Powercfg.exeコマンドには、バッテリの状態などをレポートする「batteryreport」という機能があり、これにConnected Stand-byの状態が記録されている。この機能は、Connected Standbyの有効、無効にかかわらず実行可能なので、まずは、このコマンドを使ってレポートを見てみることにしよう。このコマンドの書式は

POWERCFG /BATTERYREPORT [/OUTPUT 出力ファイルパス] [/XML] [/DURATION 1~3]

となっている。"[]"で囲まれた部分は省略可能なオプションを意味する。「/OUTPUT」オプションは、出力されるレポートのパスやファイル名を指定するもので、指定されない場合には、カレントディレクトリに「battery-report.html」というHTML形式のファイルを保存する。「/XML」オプションは、出力形式をHTMLではなくXMLとして出力するもの。レポートをプログラムなどで処理する場合などに使うことがある。「/DURATION」は、レポートする時間範囲を指定するもので表示する日数を指定するが、最大値は14(日)である。日数を長くすればそれだけ長期間にわたる情報が表示されるが、レポート中にあるグラフの時間軸が長い期間を表すためグラフが荒くなり、短い日数を指定すれば、時間軸が短い時間に対応するためにグラフが細かくなる。たたし、どちらの場合もグラフの最終点は、レポートの作成時点となる。

 さて、実際に出力されたファイルを見てみることにしよう。最初の部分にシステムの概要があり、ここにConnected Standbyが有効かどうかの項目がある。Connected Standbyが有効な場合、バッテリ動作は常に計測され続けるが、Connected Standbyが無効の場合、スリープ中のバッテリ残量の計測などは行われず、グラフなどは、一部が欠けたものになる。

 とりあえず、レポートを作成させるだけならレポートファイルを保存したいフォルダに移動して、

POWERCFG /BATTERYREPORT

を実行すればよい。出力されるのレポートはHTML形式なので、コマンドプロンプトで

battery-report.html

を実行すれば、自動的にブラウザが起動してレポートが表示される。

コマンドプロンプトで「Powercfg /batteryreport」を実行する。「battery-report.html」というファイルがカレントフォルダに作られるので、コマンドラインで「b」と入力して「タブキー」で補完させ、エンターキーを押せば、ファイルの関連づけで自動的にWebブラウザが起動してファイルを表示してくれる

 先頭部分に「CONNECTED STANDBY」という項目があり、ここに「Support」と書かれていれば、そのマシンではConnected Standbyが有効になっている。「Not support」の場合にはそうではない。

32bit版、64bit版によるレポートの違い。OSバージョンは、「OS BUILD」に「x86」という文字列が含まれ、64bit版では「amd64」が含まれる。Atomプロセッサを使う32bit版ではConnected Standbyが「Support」になるが、64bit版では、機種により「Not supported」となる

 Connected Standbyが有効な場合、Recent usageのところには、Connected standbyといった表記がならぶが、有効でない場合に「Suspended」と「Active」が交互に並ぶ。

Connected Standbyが有効になった機種では、「Recent usage」のところにConnected standby状態になったことが記録されるが、無効な機種では「Suspended」となる

 またその下のBattery usageのグラフは、Connected Standbyが有効なときには、連続したグラフになるが、無効の場合には、Suspendedの期間が抜けたものになる。グラフが連続しているのは、Connected Standbyの間もバッテリ状態などが計測されていることを示す。

「Battery usage」のグラフは、Connected Standbyが有効な機種では、連続した線になり、切れるのはバッテリ切れなどでハイバネーションに入ったときのみ。Connected Standbyが無効の機種では、サスペンド中は記録が行なわれないためにグラフが切れ切れになる

 さて、次回はPOWERCFG.EXEのConnected Standby専用のレポートを生成し、その見方やトラブル対策について解説する予定だ。

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