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Google Apps Scriptのキホンと使い方 (2/4)

2014年03月12日 11時00分更新

文●掌田津耶乃

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簡単なスクリプトを動かしてみよう!

 実際に簡単なサンプルスクリプトを書いて動かしてみましょう。コード.gsに書かれているmyFunction関数を以下のように書き換えてみてください。


function myFunction() {
Browser.msgBox("これがGoogle Apps Scriptだ!");
}

 中央の1行を追記しただけですね。では、実行してみましょう。「実行」メニューから「myFunction」を選んでください。

 最初に実行した時には、スクリプトがGoogleのWebサービスにアクセスしてもよいか許可を求めるアラートが表示されます。

スクリプトを実行すると「承認が必要です」とのアラートが現れる

 「続行」ボタンをクリックすると、「許可のリクエスト」ウィンドウで「このアプリが次の許可をリクエストしています」と表示されます。「承認する」ボタンをクリックすると、コード.gsのスクリプトから、Googleスプレッドシートにアクセスできるようになります。

許可のリクエストウィンドウが現れる。ここでスクリプトにGoogleスプレッドシートへのアクセスを許可する

 スクリプトを承認したら、先ほど開いたGoogleスプレッドシートのウィンドウに戻ってください。画面にmyFunctionの実行結果としてメッセージを表示するアラートダイアログが現れます。

スクリプトを実行すると、Googleスプレッドシートにアラートが表示される

Browserオブジェクトを覚えておこう

 最初のプログラムで使ったのは「Browser」というオブジェクトです。Browserオブジェクトは、Googleスプレッドシートなどの対応Webサービスで、アラートや入力ダイアログを表示するときに使います。

 GASはJavaScript互換言語ですが、Googleのサーバーで実行される「サーバーサイドスクリプト」です。ブラウザー上ではなく、サーバー上で実行した結果がブラウザーに表示されます。

JavaScriptはWebブラウザーでスクリプトが動く。一方、GASはサーバーで動作し、実行結果がWebブラウザーに表示される

 従って、GASからはWebブラウザーの機能は呼び出せません。JavaScriptを使ったことがあればおなじみのdocumentを使ってDOMオブジェクトを操作したり、alertでアラートを表示したり……といったことはできないのです。

 その代りに、GASには専用のオブジェクトが用意されています。Browserオブジェクトも、そうしたGAS専用のオブジェクトの1つです。

Browserオブジェクトの2つのメソッド

 Browserオブジェクトには、もっとも基本的な2つのメソッドが用意されています。

  • メッセージを表示する
  • 
    Browser.msgBox( メッセージ );
    
  • テキスト入力ダイアログを表示する
  • 
    var 変数 = Browser.inputBox( メッセージ );
    

     msgBoxは、引数に指定したメッセージを画面に表示します。先ほど実行したサンプルでも使いました。

     inputBoxは、ユーザーに値を入力してもらうときに使います。引数にはダイアログに表示されるメッセージが指定できます。入力したテキストは返値に格納されるので、そのまま変数に入れて利用できます。

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