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本当にiPhoneよりウォークマンの音はいいのか!? 第1回

「ウォークマン」がiPhoneより音がいい理屈を解説!

2014年03月03日 12時00分更新

文● 海上 忍

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iPhoneとはココが違う その1
デジタルアンプ「S-Master HX」

NW-ZX1のホーム画面。インターフェースだけを見ると、よく見るAndroid端末だが……

NW-ZX1のホーム画面。インターフェースだけを見ると、よく見るAndroid端末だが……

 ウォークマンとしての“音へのこだわり”は、NW-ZX1に投入された高音質技術の数々から見てとれる。その代表格ともいえる存在が、ソニーが持つ1bit D/Aコンバータのノウハウを集約したデジタルアンプ「S-Master HX」だ。

 S-Master HXの元となった「S-Master」は、デジタル信号をデジタルのまま増幅する。一般的なアンプはデジタル信号をアナログ信号へコンバート(D/A変換)したあと、アナログパワーアンプで増幅を行なうが、S-MasterはD/A変換を伴わない分、音の劣化を最小限にとどめることができる。

 デジタル信号の伝送中に発生するジッター(時間軸方向に発生する信号の揺らぎ)の影響を除去する「クリーンデータサイクル」の働きも、音の明瞭さとして現われる。

上は一般的なアンプの処理で、下がS-Masterの処理

上は一般的なアンプの処理で、下がS-Masterの処理

 S-Master HXは、その進化版に位置付けられる。S-Masterで扱うことができるサンプリング周波数は96kHz/量子化ビット数は24bitだが、S-Master HXでは192kHz/24bitに拡張、より情報量の多いハイレゾ音源に対応した。

 ノイズ低減能力も強化され、超高域の残留ノイズを低減することでハイレゾの高域再生性能を改善している。カップリングコンデンサーなしでの動作を可能としたことで、低音域の解像感アップも実現している。

 一方の「iPhone 5s」は、Cirrus Logic製IC(338S120L)というDAC/アンプ一体型ICを搭載。サンプリング周波数が48kHzで量子化ビット数が24bitというハイレゾ対応とは言い切れないもので、ノイズ低減機構もないなどオーソドックスな構成となっている。

S-Master HXは最大192kHz/24bitのハイレゾ音源に対応。USB-DACなど外部機器に頼らず単独で再生できる

S-Master HXは最大192kHz/24bitのハイレゾ音源に対応。USB-DACなど外部機器に頼らず単独で再生できる

44.1kHz/16bitを超える情報量の音源を再生すると、プレーヤー画面には「HR」マークが表示される

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