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2014年はFirefox OS本格化! 25ドル端末も登場か!?

2014年02月24日 15時55分更新

文● 末岡洋子

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 MozillaはMWC開催前日となる2月23日にスペイン・バルセロナでプレス発表会を開催。モバイル向けOS「Firefox OS」の新しいパートナーや今後の計画を発表した。端末パートナーでは、Huaweiが初のFirefox OSスマホ「Y300」を、ZTEとAlcatel Oneも最新モデルを披露し、オペレーターではVodafoneなど3社が加わった。

順調に端末数を増やすFirefox OS。写真は「Alcatel One Touch Fire C」

Firefox OSローンチからちょうど1年
新興モバイルOSの中では順調な拡大!?

 Firefox OSがローンチしたのは1年前(関連記事)。すでに端末が15カ国で販売されているが、今年前半にも27ヵ国に拡大するという。

 2013年と同じ会場で発表会を開いたMozillaは、この1年の経過に満足しているようだった。1年前のMWCで初のFirefox OSスマートフォンとしてZTEが「ZTE Fire」を披露、7月にスペインのTelefonica(Movistar)がスペインなどの市場で端末の提供を開始した。

Mozilla会長のMitchell Baker氏

 それから半年が経ち、端末とオペレーターはともに増えており、Firefox OSは4社のオペレーターより合計15の市場で提供されている。端末はZTEのほか、Alcatel One、LGの3社が製造している。Mozillaの最高執行責任者(COO)、Jay Sullivan氏は「(1年前に)多数のパートナーと会して2013年にFirefox OSデバイスを市場に提供するという約束をした。約束を果たせたことを光栄に思う」と語った。

 Firefox OS陣営は2013年に名乗りを挙げた4種類の新しいOSの中で一番乗りを果たしている。Jollaは予定通り2013年末に端末発売にこぎ着けたが、同じく2013年秋を目指していたTizenは遅れている。もう1種のUbuntuは端末発売時期を明確にしていなかったが、先に端末メーカーとの提携を発表、2014年内に登場を見込んでいる。

当面は新興国市場がターゲットも
ミドルレンジクラスをファーウェイなどが発表

 Mozilla会長のMitchell Baker氏は、「パートナーとともに、モバイル環境においてオープンな選択肢を構築している。Webの持つオープンさ、自由、パワーを取り出し、タッチ機能を持つデバイスに組み込み、アプリモデルを持つモバイル環境を構築する」とする。そして、「今日、オープンで相互運用可能なシステムがあることは大切。今後インターネットに接続する機種が増えるにつれて、相互運用性はもっと大切になる」とMozillaの哲学を説明した。

 Baker氏は「Mozillaとパートナーはリッチな体験、可能性をすべての価格帯にもたらす」と述べるが、最初のフォーカスは新興国向けのローエンドデバイスだ。

 だが、この日発表された端末はミッドレンジに食い込むレベルのものもみられた。たとえば「Alcatel One Touch Fire S」はLTEに対応、1.4GHz動作のクアッドコアのSnapdragonを搭載し、8メガピクセルカメラを持つ。「Huawei Y300」は1GHzのデュアルコアSnapdragonで、画面は4型WVGA画面に5メガピクセルのカメラを搭載する。ZTEからは、上位機種となる1.2GHzデュアルコアの「Open C」(画面は4型)と初代Openの後継となる「Open II」(同じく3.5型)が、Alcatel Oneからは「Alcatel One Touch Fire E」「One Touch Fire C」が発表された。Alcatel Oneは、これら4機種を2014年前半に販売開始するという。

LTEにも対応した「Alcatel One Touch Fire S」

こちらは2013年にも対応端末をリリースしていたZTEの「ZTE Open C」

 今後の計画について発表したMozillaのSuillivan氏は、これら最新機種のスマートフォンに加えて、スマートフォン以外に拡大していくことも明らかにした。Mozillaは2013年にFoxconnとFirefox OSタブレットでの提携を明かしているが、この日はAlacatel Oneから「One Touch Fire 7」として7インチのタブレットが登場することが発表された。Suillivan氏は1月のCESで発表したパナソニックのスマートTVでのFirefox OSの採用にも触れ、Firefox OSの広がりをアピールした。

25ドルスマートフォンを実現するため
中国半導体メーカーがリファレンスデザインを提供

 同時に、ローエンドも継続して追求していく。この日、Mozillaは“25ドルスマートフォン”として、中国のファブレス半導体メーカーSpreadtrum Communicationsと提携を発表した。Spreadtrumは安価なスマートフォン向けのチップセット「SC6821」を発表。同チップを含む3種類のチップで、W-CDMAとEDGEをサポートするスマートフォンを高速に構築できるソリューションをFirefox OS向けに提供するという。

 これによりメーカーは迅速に端末の設計、構築、そして出荷が可能となる。フィーチャーフォンからスマホへの移行を促進する鍵になるとみており、すでにいくつかのオペレーターが関心を示しているという。

Spreadtrum CommunicationsのCEO兼会長のLeo Li氏(左)とMozillaのJay Suillivan氏(右)

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