モバイル機器からのインターネットへの接続状況を示すモバイルデータトラフィックに関して、シスコシステムズが調査レポート「Cisco Visual Networking Index Global Mobile Data Traffic Forecast for 2013 to 2018」を発表した。
2013年から18年にかけて5年間で、世界のモバイルデータトラフィックは11倍近くの年間190エクサバイトに達すると予測。モバイル機器と接続の数は、18年までに100億を超え、世界人口の1.4倍(国連推計の18年の世界人口は76億人)に及ぶという。1エクサバイトは10億ギガバイト、画像にすると42兆枚に相当し、世界中のすべての人々が1年間を通じて毎日15枚の画像を送信する分量となる。
こうした予測の背景にはさまざまな要因が挙げられるが、そのうちの1つはウェアラブルデバイスの存在だ。グーグルのメガネ型「GoogleGlass(グーグルグラス)」やアップルの腕時計型「iWatch(アイウォッチ)」の開発が話題を集め、ソニーモバイルコミュニケーションズは腕時計型「SmartWatch(スマートウォッチ)」、韓国サムスン電子は同「Galaxy Gear(ギャラクシー・ギア)」をそれぞれすでに発売。マイクロソフトのメガネ型デバイスの開発もうわさされている。
今回のレポートでは、世界全体のウェアラブルデバイスの総数が13年に2170万台だったが、18年には1億7690万台へと増加すると予測(CAGR=合計年間成長率52%)。また、ウェアラブルデバイスをM2M(マシン・ツー・マシン)に含めたデータとして、13年のM2M接続は利用されているモバイル接続デバイス全体の約5%、モバイルデータトラフィック全体の1%以上を占めていたが、18年までには接続デバイス全体の約20%、トラフィック全体の6%近くを占める見通しを示した。ウェアラブルデバイスの利用拡大が、モバイルからのネット接続の増大を後押しするのが今後のトレンドだ。