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集中の妨げとなる敵を撃破する新兵器

世界最小モバイルエスプレッソマシン「Handpresso」を試す

2014年02月17日 12時00分更新

文● 四本淑三

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ポンピングは女子には厳しく抽出液は若干ぬるい

 ただ、気になるところもなくはありません。まず、16気圧まで空気を詰め込むので、ポンピングに結構力がいる。特に最後の数ストロークくらいは女性にはキツイかもしれません。

 それから若干、抽出されたコーヒーがぬるい。出てきたものをすぐ飲んで火傷することはないにしても、すぐに飲まないと冷めて適温を下回ってしまいます。これは高圧の空気を急激に開放するため、断熱膨張で温度が下がることも影響しているのかな、と想像していますが、これはあらかじめタンクや蓋、カップを熱湯で温めておけば大した問題ではないでしょう。

 あとは耐久性がどうなのか。取扱説明書を見ると「使用前にラバーリングの状態を確認せよ」としつこいくらい書かれていること、そのラバーリングが3個付属しているので、ここが間違いなく消耗する部分なのでしょう。先の友人の漫画家によれば、100回くらい出しても問題ないということなので、交換頻度については神経質になることもないと思われますが、ここが切れていたり、異物が挟まっていたりすると危険なので毎回チェックすべきなのは当然でしょう。

裏蓋と本体の間をシールしているラバーリングは消耗品

 そしてもうひとつ気になるのは、カフェポッドがちょっと高い。1杯分100円しないとしても、調子に乗って1日何杯も飲んでしまうと(カフェインの過剰摂取には注意しましょう!)結構な出費に。そういう私のようにケチな人は、タンピングを覚えた方がよさそうです。

 Handpressoのハイブリッドタイプには、コーヒーの粉を入れるパウダーケースとそれを押し込むタンパーが付属しています。これで好きな豆を買ってきて自分でグラインドすれば、新鮮なエスプレッソが飲める上に安上がり。エスプレッソに使うコーヒー豆の量は大体7gなので、100gで500円の豆なら1杯分35円で、カフェポッドより安い。

 ただ、コーヒーの粉の量や、押しこむ加減で味が違ってきてしまうのが難しい上に、ここから徐々にマニアックなコーヒーの世界にハマっていくことを考えると、結果的に高くつくことになりはしないか。私はそれが心配です。

Handpressoのハイブリッドタイプに付属するパウダーケース(右)とタンパー(左)

タンパーはHandpresso本体のハンドルに装着

このハンドル装着のタンパーを使って、パウダーケースにコーヒーの粉をグイグイと押し込んでいきます


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著者紹介――四本 淑三(よつもと としみ)

 1963年生れ。フリーライター、武蔵野美術大学デザイン情報学科特別講師。インターネットやデジタル・テクノロジーと音楽の関係をフォロー。趣味は自転車とウクレレ。

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