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スマホで始める「音楽アプリ部」 第32回

シンセはすべてKORGオリジナル

音色は抜群! 15シンセがセットでお得なKORG Gadget

2014年02月09日 12時00分更新

文● 藤村亮

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ひと通りコードを打ち込んだ後にガジェットを差し替えることも可能

 新しく別のガジェットトラックを追加するには、エディット画面から左上のBackをタップしてミキサー画面に戻り、最初にガジェットを選択したのと同じ要領で選びます。今度はベーシックなキーボードサウンドが入ったガジェット、Marseillesを選択してみました。

 ピアノロールにひと通りコードやフレーズを打ち込んだ後で、そのチャンネルの音源を別のガジェットに差し替え、異なる音色を試すこともできます。画面右下の「Gadget」をタップするとガジェット選択メニューが開くので、そこから差し替えたいものを選び、音色パッチを切り替えるだけ。今回はMarseillesの硬めなピアノ音源で入力したデータのチャンネルを、Chang Maiの柔らかいエレピに差し替えてみました。

KORG往年の名機M1やCXといったオールドシンセのサウンドも楽しめます

パッチによっては思いも寄らない効果を生み出すかも?

 作成したトラックを書き出すには、画面左上の隅にあるファイルアイコンの「EXPORT」を選択します。書き出し方法は「GadgetCloud」へのアップロード、iPad内のメモリーに保存する「Audio File」、DropBoxへのアップロード、ほかのアプリとの連携用途にクリップボードへコピーする「AudioCopy」の4種類。

 GadgetCloudはSoundCloudと連携したKORG Gadgetのユーザーコミュニティーとなっており、ほかのユーザーがアップロードした楽曲を聴くことができます。

GadgetCloudを通したアイディア交換なども楽しそうですね

 扱いやすいシンプルなインターフェースと質の高いシンセが大量に詰め込まれたお得感のあるアプリでした。多数のガジェットを曲の中で使用する際にCPUへの負荷を軽減させるFreeze機能があり、制作部分の作り込みもしっかりしています。

今回作ったデモです。

 要望を挙げるとするならば、ピアノロールでのステップレコーディングの際に、複数のノートの長さや高低などをまとめて変更できるとより扱いやすいのではないかと思います。またUndo機能がリアルタイムレコーディングの時だけ使用可能で、前一回分のみのUndoとなっているのも少し惜しいところ。

 音色部分については注文のつけ所がない、さすがの完成度です。外部MIDI機器を接続すれば、画面上のパッドによる演奏よりも更に高い自由度で扱うことができ、充実した音源ライブラリをより活かせるでしょう。

 打ち込みの入門用にもハイクオリティな音源を用いた本気の制作用にも使える非常に魅力的なアプリだと思いました。2月23日まではリリース記念のディスカウントプライスで購入できるようです。この機会に検討してみるのはいかがでしょうか。



藤村 亮(ふじむら りょう)

photo by Shin Kobayashi

 1981年生まれ、Ibanez製7弦ギターを手に世界を渡り歩くロックミュージシャン。2006年にバンド"AciD FLavoR"の7弦ギタリストとしてメジャーデビュー。2008年よりベルギーのインディーズレーベルと契約し、"Ryo Fujimura"としてソロ活動を開始。ヨーロッパ最大の日本文化イベント"JapanExpo"や各国のJ-Musicイベントにゲスト参加した。2012年からは活動の幅をメキシコにも広げ、3度のライブツアーを敢行。さらに、2013年11月にはヨーロッパツアーを終え、2014年1月1日から一日一曲アップロード企画「Daily Sound Scape」をSoundcloud上で開始。

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