未利用エネルギーの利用により化石燃料に依存しない農業の可能性が開けるかもしれない
三菱自工/ニチコン、太陽光発電による農業用充電ステーションを本格稼働
2014年02月03日 14時24分更新
三菱自動車工業とニチコンは2月3日、宮城県岩沼市内にて太陽光で発電した電気をリチウムイオン蓄電池に蓄え、蓄えられたエネルギーを電気自動車(EV)に充電する農業用充電ステーションの本格稼動を開始したと発表した。
これは農林水産省および復興庁による、東日本大震災被災地の農林水産業復興を目的とした研究事業「食料生産地域再生のための先端技術展開事業」の一環で、三菱自動車とニチコンが共同で「農村地域における未利用エネルギー利活用実証研究」の分野に応募して採択されたもの。農業用充電ステーションでは、太陽光で発電した電気をリチウムイオン電池に蓄え、急速充電器でEVに充電する。充電ステーション近隣の農家にEVを貸与し、農家でのEV使用実態や、農地でのEVに蓄えられた電気の活用方法などについてデータを収集する。
この事業により、化石燃料によって発電された電気を使うことなくクリーンな電気の地産地消が可能になりこと、未電化地域に設置することで系統電力に依存することなく再生可能エネルギーを用いた農業が可能となること、EVの活用によってガソリン代を節減し農業生産コストの低減に寄与することなど、再生可能エネルギーによる充電ステーションとEVにより農業の電動化の可能性が広がるとしている。
今後は太陽光発電のみでなく、風力、小水力などを用いた充電ステーションを複数設置し、それをネットワーク化することにより、コミュニティーの中でエネルギーを効率よく用いて農業を行う「スマートアグリネットワーク」の構築に向けて実証実験を行うという。
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