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デザインのよさに、どこでもつながるが追加

3G対応で、さらに広がるYOGA TABLET 8の世界

2014年02月05日 11時00分更新

文● ASCII.jp編集部

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奇抜なだけでなく、考え抜かれたデザイン

 タブレットというと、一般的には板状。本体を“とにかく薄く、そして大画面”にするという点にこだわった製品が多い。逆に言えば、これまでデザイン面での差別化が難しい分野だった。しかし、YOGA TABLET 8の非対称デザインは、この“とにかく薄く”という競合の考え方とはまったく異なるアプローチで、タブレットの使い勝手を再定義しようとするもので興味深い。

 これはやはり、インダストリアルデザインの勝利といっていいだろう。単にスタンド付きで自立するというだけでなく、既存製品にはない画期的な価値を提供する点に注目したい。

筒状のバッテリー部分を中心に金属製のスタンドが稼動。自由なスタイルでの利用を可能にする。

 まず板状・薄型のタブレットはシンプルで、かばんにも収納しやすいが、実際の利用時にはいくつか難しいと感じる場合がある。

 例えば片手で持ってのビューイング。手の中にすっぽりと納まるスマホとは異なり、8型ともなると、左手あるいは右手だけで安定してホールドするのは中々難しい。手が小さな人が両サイドをはさむように長時間持つにはつらいし、親指を手前に置き、残りの指で背面を支えるように持つとあまり安定しない。

 しかし、YOGA TABLET 8の場合、円筒状のバッテリー部分がちょうどいい指掛りになる。立ったまま電車の吊り革などにつかまり、縦位置で電子書籍を読んだり、ウェブサイトを眺めたりといった際にも気軽に使える。

液晶ディスプレー部分は根元が太くエッジが細い。本体の薄さも感じさせるデザインだ。

 円筒部分の直径は20mmほど、それ以外のディスプレー部分はくさび状で最薄部は3mmほどとなる。手でしっかりと握る部分が重く、それ以外の部分は軽いという、重心バランスのよさがある。長時間でも思いのほか疲れにくい。約404gという重量だけみればもっと軽い製品もあるが、ホールド感のよさ、そしてスマートなデザインが本体を見た目よりずっと軽く感じさせるのだ。

 また円筒部分を左手で支え、右手で逆側を添えるように構えればカメラ撮影時の手ブレもかなり抑えられる。

 これらは板状のタブレットでは中々実現できないバランスのよさだ。

人間の手は棒状のものはつかみやすい。円筒形のバッテリーをそのまま収納できるという技術的な要素と使いやすさのバランスを考えている点に驚嘆する。

 また、円筒部分をつかんでぐるりと回すとスタンドモードになる。奥行きで5cmほどのそれほど大きくはないスタンドだが、喫茶店のカウンター席や仕事机などの貴重なスペースを無駄にせず、時にはフォトフレーム、時にはネット動画を見る小型の携帯テレビといった感覚でさりげなくおける。ほぼ水平から垂直に近い角度まで自由に角度を決められ、かつ指で押しても不用意に動かない、しっかりとしたトルクがある。

 さらに気が利いているのは、チルトモードと呼ばれる水平から少しだけ傾斜したスタイルで利用できる点だ。これはAndroidのソフトキーボードの利用に便利なスタイル。横位置で机の上に置き、ゲームやブラウジングを楽しむといった用途にも適している。

 チルトモードでは構造上、Lenovoロゴが逆向きになり、円筒部分が高い位置になるが、本体にある数少ないハードキーである音量ボタンは、スタンド/チルトの両モードに連動し、常に上側が音量+、下側が音量-となる。さりげない配慮だが、実使用を考えるとこれはきわめて重要なことだ。

音量調整ボタンも本体の姿勢に応じて最適な形に連動する。

 またドルビーオーディオに対応したステレオスピーカーも顔と正対する適切な位置に置かれている。変形するという奇抜さに目がいってしまいがちなYOGA TABLET 8だが、ハードキーを含めたUI、重心バランスの良さ、そして回る部分が太くほかが薄いということで直感的に回転することが理解でき、感覚的にも優れたデザイン言語を持つ。このあふれるデザインの魅力こそYOGA TABLET 8の持ち味なのだと断言できる。

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