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2Uで10G×96本を高密度収容、ハイエンド技術投入で信頼性も高めたL3コアスイッチ

コアスイッチの小さな巨人!アラクサラ「AX4600S」の秘密

2014年02月06日 09時00分更新

文● 大塚昭彦/TECH.ASCII.jp

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 近年、企業内ネットワークにも大容量トラフィックの波が押し寄せ、1G(ギガビット)から10Gへのアップグレードに迫られている。他方、ネットワークの安定性や信頼性は業務継続性の視点からますます重要視されるようになった。こうした課題を解決するのが、アラクサラネットワークスの「AX4600Sシリーズ」だ。

エンタープライズネットワークに“10G時代”がやって来た

 近年、企業内ネットワークにも大容量トラフィックの波が押し寄せている。仮想化によるサーバー集約、クラウド型の業務アプリケーション利用、モバイルデバイスの普及、仮想デスクトップやビデオコミュニケーションの業務活用など、トラフィック増大の要因は枚挙にいとまがない。エンタープライズネットワークは、1G(ギガビット)ベースから10Gベースへのアップグレードに迫られている。

 一方でトラフィックの量だけではなく“質”、つまりネットワークの安定性や信頼性に対する要求も高まっている。ネットワークがダウンすれば企業活動そのものが止まってしまう時代だ。限られたIT予算で高い品質のネットワークを実現するには、と頭を抱えているネットワーク管理者は多いのではないだろうか。

 こうしたエンタープライズネットワークにおける課題を解決するのが、アラクサラネットワークスが開発したL3スイッチ「AX4600Sシリーズ」だ。以下、同シリーズのAX4630Sモデル(2014年3月から出荷開始)を例に取り、その特徴を具体的に見ていこう。

アラクサラが新コンセプトに基づき開発したL3スイッチ、AX4600Sシリーズ。写真のAX4630Sモデルは、2Uのコンパクトな筐体に10G×最大96ポートを収容する高密度/高パフォーマンス設計

テラビット級のスイッチング容量を、驚きのコンパクトさで

 AX4630Sは2Uサイズの筐体に、交換可能なネットワークインタフェース機構(NIF)を最大4つ搭載するL3スイッチだ。コンパクトなサイズながらも、大型のシャーシ型スイッチにも匹敵する最大1.92Tbpsのスイッチング容量を持ち、1G/10Gならば最大96ポートを高密度に収容できる。他社製品にはない圧倒的なパワフルさだ。

 1Gと10G、UTPと光ファイバのNIFを混載できるため、必要に応じて最適なポート構成を実現できるのも大きな特徴である。ネットワークを1Gから10Gへアップグレードする場合も、本体はそのまま活用してNIFだけを交換すればよく、追加投資を最小限に抑えられる。

 “10Gネットワーク時代の到来”と言っても、現実にはすべての機器が一度に10G対応になるわけではない。既存の1Gネットワークもしっかりと維持しつつ、必要と予算に応じて段階的に10Gネットワークへの移行を進めていく――。こうしたプランも、AX4630Sならば無駄なく容易に実現できるわけだ。

信頼性へのこだわりと高い技術もハイエンド機から継承

 アラクサラは、これまで一貫してネットワークの信頼性と可用性を追求してきたメーカーである。もちろんAX4600Sシリーズにおいても、信頼性への“こだわり”と高度な技術は継承されている。

 たとえばAX4600Sシリーズが採用する「VRS(Virtual Redundant System)」は、2台のスイッチをEthernetケーブル(最大で40Gbps×4本)で接続するだけで、プロトコルレスで装置を冗長化し、万が一の機器障害発生時にも通信を維持する技術だ。簡単に構成できるうえ、2台のスイッチは仮想的に1台のスイッチとして一元管理できるので管理者の負担は少ない。アクティブ-アクティブ構成のため、平常時にはシステム帯域幅が2倍になるというメリットもある。

アラクサラ独自の装置冗長化技術「VRS(Virtual Redundant System)」。2つのスイッチをEthernetケーブルで接続するだけのシンプルさだ

 さらにAX4600Sシリーズでは、通信事業者向けの最新ハイエンドルータであるAX8600Rシリーズ向けに開発された「プロトコルアクセラレータ(PA)」というハードウェアコンポーネントを搭載している。これは、従来ソフトウェアで処理していた冗長切り替え処理の一部(トラッキングなど)を、PAと呼ばれる専用プロセッサにオフロードするというものである。

 PAの搭載により、大量のトラッキング処理がCPU性能を低下させてトラフィックに悪影響を与えるのを防ぐと同時に、トラッキングの頻度を高めて障害時の回線切り替えを“ミリ秒単位”まで高速化することが可能となる。キャリアネットワークのような高い安定性と信頼性が、企業活動や社会インフラを支えるネットワークでも実現するわけだ。
※将来予定

「プロトコルアクセラレータ(PA)」は、冗長切り替え処理の一部をCPUからオフロードすることで、障害発生時の回線切り替えを高速化する

アラクサラの新提案、「クロスオーバー型スイッチ」とは?

 このように、AX4600Sシリーズにはアラクサラがハイエンド機器で培ってきた高度な技術が惜しみなく投入されている。その一方で、価格レンジは従来のシャーシ型スイッチに比べて大きく抑えられている。アラクサラ自身が「AX4600Sは“突出した”製品シリーズだ」と胸を張るのもうなずけるだろう。

 こうした製品が実現した背景には、AX4600Sシリーズでアラクサラが新たに提唱する「クロスオーバー型スイッチ」のコンセプトがある。シャーシ型の信頼性や柔軟性とボックス型のコストパフォーマンスを両立させる、スイッチ市場の新領域を切り拓くコンセプトだ。

クロスオーバー型スイッチは、シャーシ型とボックス型の双方のメリットを実現する新ジャンル

 ネットワークの利用範囲が拡大し、その重要性も高まる中で、近年では「ボックス型の信頼性やパフォーマンスでは物足りない、しかしシャーシ型は高価すぎる」といった声が聞かれるようになっている。シャーシグレードの信頼性や拡張性を、圧倒的なコストパフォーマンスで提供するクロスオーバー型スイッチで、アラクサラはその声に応えようとしている。

あらゆる「止められないネットワーク」をAX4600Sが支える

 最後に、クロスオーバー型という新コンセプトのAX4600Sシリーズをどのように活用するのがベストなのかを考えてみたい。

 1つはエンタープライズネットワークのコアスイッチであろう。冒頭でも触れたとおり、企業内ネットワークには、限られたIT予算の中で増え続けるトラフィックを安定的に支えるという課題がある。コンパクトでありながら圧倒的なキャパシティを持ち、段階的なアップグレードも可能なAX4630Sは、そうした要求に応える最適解となる。構築/管理のシンプルさや低消費電力設計であることも魅力だ。

コンパクトで高信頼のAX4630Sは、エンタープライズネットワークのコアスイッチに最適な選択だ。将来的なネットワークのアップグレードにも本体交換なしで対応できる

 もう1つは金融機関、官公庁、交通など、重要な社会インフラを支え続けるネットワークである。VRSによる冗長化、PA搭載による回線障害時の高速切り替えといった機能を備えるAX4630Sならば「止められない」ミッションクリティカルなネットワークも安心して運用することができる。段階的なアップグレードに対応し、長期にわたって運用手順が変わらないのもメリットとなる。

 ネットワークが止まれば、企業活動も社会機能も大きな混乱、停滞に陥る時代。信頼性と可用性を追求してきたアラクサラが、高度な技術力と“こだわり”を注ぎ込んだAX4600Sシリーズは、時代の要請に力強く応える「安心の選択肢」となるだろう。

(提供:アラクサラネットワークス)

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