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末岡洋子の海外モバイルビジネス最新情勢 第94回

モバイルファースト目指すFacebook、結局はアプリで勝負か?

2014年01月23日 15時30分更新

文● 末岡洋子

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広告売上げの半分がモバイルに
オンライン広告ではGoogleに次ぐ2位

 それでも、同社のビジネスモデルである広告であり、モバイルでもそれなりの規模になっている。2013年第3四半期の業績では、広告売上げの約18億ドルのうち、モバイルが49%とほぼ半分を占めているのだ。

 モバイル広告がスタートしたのが2012年第1四半期だったことを考えると成功と言えるだろう。もちろんFacebookユーザー自体もモバイルに移っており、現在モバイルの月間アクティブユーザー数は8億7400万人で全体の45%を占めている。

 一方でFacebook離れも指摘されており、モバイルを使いこなす若者に特に顕著といわれている。eMarketerの予想では、米国のオンライン広告におけるFacebookのシェアは2012年の5.9%から2015年には9%となりMicrosoftやYahoo!を超えて2位になるとみている(ちなみに1位のGoogleは2012年40.9%、2015年には42.3%と独占状態を強める予想だ)。それでもモバイルの動きは速い。Facebookに限った話ではないが、ソーシャルでの王者という現状維持するにはモバイルを制する必要がある。

 Facebook社内ではこのメッセージは強く伝えられているようで、2013年秋にあるイベントに出席したFacebookのCIO、Tim Campos氏は、全員がモバイル開発できるように入社するとタブレットを支給していると話していた。Facebookはモバイルを第一に考える「モバイルファースト」を目指しているとCampos氏は述べていた。“モバイルファースト”は、3年前にGoogleのEric Schmidt氏がMWCのスピーチで述べた言葉でもある。――MWCまで約1ヶ月、Zuckerberg氏は初のバルセロナで何を話すのか、今から楽しみだ。


筆者紹介──末岡洋子


フリーランスライター。アットマーク・アイティの記者を経てフリーに。欧州のICT事情に明るく、モバイルのほかオープンソースやデジタル規制動向などもウォッチしている

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