米アマゾンは昨年末、ネット通販のアマゾン・ドットコム(Amazon.com)で受注した商品を小型の無人ヘリコプターで30分以内に宅配するサービス「Amazon Prime Air(アマゾン・プライム・エア)」を発表。ネット通販の王者ならではの奇想天外な構想で話題をさらった同社だが、年明けにも新たに大胆なニュースが届いた。
米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ:THE WALL STREET JOURNAL)をはじめメディア各社がこのほど報じた内容によると、米アマゾンが昨年の12月に、「予想出荷システム」なる特許を取得した。ユーザーがアマゾン・ドットコムで商品を購入する前に、それを予測して商品を出荷するというシステムだ。
この目的は、ユーザーが注文してから商品を受け取るまでの時間を短縮すること。システム仕組みとしては、どの商品がどこの地域で売れるかを過去の実績から予想し、配送センターからその地域へ商品を出荷。その地域へ配送中に注文が入ればそのままユーザーへ宅配するが、注文が入るまでにタイムラグが生じれば、配送ルートのハブとなる各地域の拠点やトラックの荷台に商品を留め置くことになるという。
ある小説の続編(2作目)が発売となった場合、その1作目を購入したユーザーは続編を注文する可能性が高い――そんなユーザーの購買パターンを見透かしたようなサービスだが、アマゾン・プライム・エアのあとに予想出荷システムが続くあたり、アマゾンは“商品の届け方”にもこだわる。将来的には商品配送のあり方が大きく変わりそうだ。
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■米ウォール・ストリート・ジャーナル