このページの本文へ

前へ 1 2 3 次へ

業界人の《ことば》から 第74回

液晶一本打法からの脱却を考えるシャープ

2014年01月22日 09時00分更新

文● 大河原克行

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

本社や事業本部ほど、会社の変化を感じ取れていない

 高橋社長は、社長就任以来、国内138拠点のうち69拠点を訪問した。

 これらの場で社員との対話を通じて、「一人ひとりの意識が変わっている手応えを感じている」とするものの、「本社から地理的に離れている部門は日々の仕事に追われていることもあり、本社や事業本部ほど、会社の変化を感じ取れていない。全社の一体感を醸成したい」とも指摘する。

 「良い文化」の具体的なイメージは明らかにしていないが、「良い文化」において、高橋社長が目指す方向性のひとつが、新たなモノが生み出される風土づくりや、社員の活性化ということになりそうだ。

 「社長一人が考えるのは限界がある。若い世代は知識や発想力が優れており、社員が必死に考えるのと、社長が一人で考えるのとは桁が違う。若い世代が力を発揮できるような仕組みを作っていきたい」と、よい文化の創出に向けて、若い人材の活用にも力を注ぐ考えだ。

 再成長ステージへと歩みを進める2014年のシャープは、シャープが抱えるおかしな文化を変え、良い文化を創出する、という内部の行動変革によって、再成長を加速する構図になりそうだ。

前へ 1 2 3 次へ

カテゴリートップへ

この連載の記事

アスキー・ビジネスセレクション

ASCII.jp ビジネスヘッドライン

ピックアップ