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プリンストンのデジギア道 第22回

丸ごとバックアップして必要なデータだけ復旧できるバックアップ&リカバリーソリューション

XPからの乗り換えにも役立つ「datasaver S」

2014年01月27日 11時00分更新

文● 真島 颯一郎 写真●篠原孝志(パシャ)

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一時停止も再開も設定いらずで対応するスグレモノ

 さて、さっそくデータのバックアップを実行してみよう。「datasaver S」側の準備は、背面の有線LANポートにケーブルを挿し込み、本製品をネットワークに組み込み、電源を投入するだけと単純。また「datasaver S」本体側の設定によりネットワーク設定を変えることもできるため、使用するネットワーク環境に合った形で設定しなおすことも可能だ。

ネットワークハブから、背面の有線LANポートにケーブルを接続をすれば、物理的な準備は完了。面倒な作業をする必要はない

 一方、データをバックアップする側のパソコンには、エージェントソフトウェア(クライアントソフト)を導入する。インストーラーは製品付属の「USBメディア」内に収録されているので、パソコンにUSBメディアを挿入し、インストール作業を行なう。

パソコン側に導入するエージェントソフトウェア。バックアップの開始や停止ができるほか、進行状況の確認などができる

 バックアップを開始するには、まず「datasaver S」にエージェント名(ユーザーアカウント)を作成する。ブラウザーのアドレスバーに本製品のIPアドレスを入力すると、エージェント操作用のメニューが表示。そこから管理者ログイン画面を呼び出して、パスワードを入力すると「datasaver S」の管理画面にアクセスできる。管理画面が表示されたら、ユーザーアカウントを作成する。なお、管理できるユーザーアカウントの数は5つまでとなっているため、バックアップできるパソコンの台数は5台までとなる。

「datasaver S」のIPアドレスをアドレスバー入力して、本製品にアクセス。エージェントログイン画面が表示される

右下にある“管理者ログイン”を選ぶと管理者ログイン画面が表示。パスワードを入力して、本製品の設定画面を呼び出す

「datasaver S」の設定画面。ディスクの使用状況やIPアドレスなどが表示。メニューから“エージェント”を選ぶ

ウインドウ右側にある“新しいエージェントの作成”ボタンを選択して、エージェント名とパスワードを入力すれば作業完了

 アカウントの作成まで完了したら、いよいよバックアップの開始だ。本製品は前述したように自動的にデータをバックアップする製品だ。最初にフルバックアップ実行され、そのあとは10分ごとに差分のデータが保存される。また任意のタイミングで、スナップショットを作成可能だ。バックアップを開始するには、エージェントソフトを呼び出し、バックアップするハードディスクなどを指定する。

エージェントソフトウェアを起動。「datasaver S」のIPアドレス、ユーザーアカウント情報、バックアップするハードディスクを指定する

バックアップを開始。初回は、フルバックアップを実施するため、かなり時間がかかる。バックアップ時間の目安は、10GBで30分前後だ。なお、グレーアウトしている機能は、本製品の上位製品「datasaver」(DS-503PRO)で利用できるメニューとなっている

無事にバックアップが開始。状態を監視しており、24時間バックアップがされない状況などの場合、アラートを表示する

 バックアップデータは、ブラウザーから「datasaver S」にアクセスして管理する。 10分ごとに差分データの記録をとり、24時間ごとにリカバリーポイントを作成する仕組みとなっている。もちろん、任意のタイミングでスナップショットを作成することも可能。不要になったデータの削除も、この管理画面で実行できる。

バックアップデータの管理画面。いちばん左側に、データのバックアップが完了した日時が記載されている。リカバリーポイントは10ポイントまで増やせる

リカバリーポイントを作成する時間も任意に決められる。対象のパソコンを利用していないタイミングに設定すれば、作業の邪魔をしない

 おもしろいのは、本製品ではバックアップをしているパソコンが一時的にネットワークから抜けても、問題なく動作する点。本来、「datasaver S」のように自動でバックアップを作成する製品は、対象のパソコンが認識できなくなるとエラーとなり、バックアップが止まってしまう場合が多い。  対して、本製品の場合は、24時間データがバックアップされなかった場合に警告が表示されるだけ。ネットワークにつなぎ直せば、なにごともなかったようにデータのバックアップを再開する。これが意外に便利。とくに、持ち歩く可能性の高いモバイルPCの場合は、いったん外出先にマシンを持っていき、帰宅したあと、再度ネットワークに接続するだけで、バックアップが再開されるのだ。フットワークの軽いビジネスマンには重宝する特徴だろう。

バックアップがされないまま、24時間以上が経過するとエージェントに警告文が表示される

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