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モノの特性を活かすために、機能を優先したらカッコイイLED照明ができた

LED照明に革命を起こす!? 「CSYS」とジェイク・ダイソンの野心

2014年01月08日 11時30分更新

文● 飯島恵里子/ASCII.jp編集部

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LEDチップの接合部温度が低いほど
寿命を長く伸ばすことができる

 多くのLEDメーカーは接合部温度が130度の場合、5万時間とLED寿命を予想しているが、シーシスは接合部温度を60度としている。温度が高くなることは比例して寿命に影響するが、効率的に冷却することで寿命を15万時間以上、1日12時間利用したとして37年以上の高寿命を誇ることができたのだ。

シーシスにおけるLEDチップの予想寿命を示したグラフだ。LEDメーカーは接合部温度が130度の場合、5万時間とLED寿命を予想しているが、接合部温度が60度であれば寿命は15万時間以上に延びる

実際にヒートパイプを使って熱伝導を説明するジェイク。手前の温められた液体が入ったビーカーにヒートパイプを浸けると、指先にあっという間に温度が伝わり、奥の室温のビーカーに入れるとすぐに冷たくなる、という実験室のような体験コーナーが、タッチ&トライ時に披露された

 これは「LED照明を設計する際、排熱という重要な課題があるはずなのに、そこにフォーカスを当ててデザインされた照明がない」を具体化した結果、解決されたことだ。そこがジェイクの既存の他社製品に対する不満だった。では着想のポイントはどこにあったのか? ジェイクがポケットから取り出したのは、ASCII.jp読者には見慣れたアレだ。

ジェイクがおもむろに取り出したのは、みなさんよ~くご存じのファン付きのヒートパイプ!

 「御存知の通り、これは古いラップトップコンピューターのクーラーだ。ヒートシンクとヒートパイプで熱を逃す。シーシスのヒートパイプも同じような考え方だが、発熱部(LEDチップ部分)から直線上の逆側に熱を逃す形状を選択した。シーシスの場合はパソコンと違い、小さな箱のなかに収めなくていいのファンは必要ない。私たちはこれをサムスンやヒューレット・パッカードのヒートパイプを作っている会社と一緒に開発した」

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