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Mac Pro(Mid 2012)カスタマイズ記パート2! CPU換装に挑戦

2014年01月04日 14時00分更新

文● 藤田 忠

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ドライバーとグリスを用意して
CPUを換装

 CPUはIntel LGA 1366なので、その取り付け方法などは、PC自作とまったく同じだが、LGA 1366は結構前の世代なので、ここからは、じっくりMac ProのCPU換装手順を紹介していこう。

 CPU以外にMac ProのCPU換装で用意する必要があるのが、3.0ミリの六角レンチと換装後のCPUとヒートシンクに塗る熱伝導グリスの2つだ。とくに注意したいのが六角レンチで、Mac ProのMid 2010/2012のヒートシンクを外すには、10センチ程度の長さが必要になる。

3ミリの六角レンチと熱伝導グリス。グリスには熱伝導率が高く、ほどよい粘度で塗りやすいArctic Cooling製「Thermal Compound(4g)」(実売価格 1300円前後)をチョイスした

 Early 2009以降のMac Proのメモリー増設を行なったことのある人なら、ご存じだろうが、Mac Proは簡単にCPUとメモリースロット部のドーターボードを取り外せるようになっている。まずは、このドーターボード部を取り外そう。

CPUとメモリをドーターボードに搭載しているMac Pro。ドーターボード下部にあるレバーを手前に引き出して、ドーターボードを抜き取ろう

 あとは、CPUヒートシンクの取り外し→CPUの交換→グリスを塗る→ヒートシンクを取り付ける。以上の行程でCPU換装はほぼ完了。最後はOS X Mavericksが、CPUを認識してくれるのを祈るのみだ。

換装を機会にCPUクーラーを眺めてみると、ヒートシンク内部にファンが備わっていた、さらにフィンの隙間からは銅製ヒートパイプが見えた

ヒートシンク上部の4つの穴に、六角レンチを差し込んで、ネジを外す

ヒートシンクには、ファンの電源コネクターが備わっている。ネジを外したら、ヒートシンクを左右に捻らず、ヒートシンクを垂直に持ち上げて取り外す

CPUとヒートシンクにはタップリとグリスが塗られている。グリスクリナーも売られているが、ティッシュでも綺麗に拭える

CPUソケットの横にあるレバーを、押し下げて、横にずらせば、CPUを押さえているカバーは外れる。いきなりCPUカバーが外れないよう、しっかりレバーを押さえておく。また、CPU取り外し時に、ソケットピンを曲げないよう注意しよう

CPUの端を親指と人差し指で持ち、CPUとソケットの切り欠きがあうように、CPUをソッと置き、カバーを閉じる

外したときとは逆の手順でレバーを留め具にはめればCPUの取り付けは完了だ

名刺や不要なカードなどを使って、均等にグリスを塗って、ヒートシンクを元に戻せばCPUの交換作業は完了。ドーターボードを本体に戻して、電源スイッチオン!

Mavericksが問題なく起動!!

 祈るように電源スイッチを入れると、換装前CPUでインストールしてあったMavericksが、すんなりと起動。

 換装後の初期起動時に、SMC(System Management Controller)やNVRAM(PRAM)のリセットは行なっていないが、OS X上で認識されたCPUスペックは、しっかりと「Xeon X5670」の仕様通りで、QPI(CPU間やCPUとチップセット間の速度)も6.4GT/sにアップしている。

2.93GHzの6コア×2で問題なく認識。動作も24スレッドになっていた

 この記事の作成時点では、まだまだ動作確認が足りない状況だが、ひとまずCPU換装による“Mac Pro改二”化は、成功といって問題ないだろう。

 CPU換装などのカスタマイズは、すべて自己責任になるが、今使っている「Mac Pro」をパワーアップしたいひとは、前回のカスタマイズも含めて挑戦してみる?

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