すっかりお正月の風物詩となった感のあるアップルの初売りが、2014年も1月2日午前8時から開催される。初売りでは直営店とオンラインの「Apple Online Store」、および電話販売窓口で、アップル製品を中心に特別価格での販売が行なわれる。例年、普段は値引きのほとんどないMacやiPad、iPodなどが安く販売されるとあって、直営店Apple Storeを中心に大きな人気を集めている。
さらに直営店では、こちらも恒例となった福袋「Lucky Bag」(ラッキーバッグ)が個数限定で販売される(2014年は価格3万6000円、1人1個、売り切れ次第販売終了)。Lucky Bagは、毎年多少の幅があるものの、販売価格の約2倍に相当する商品が入っており、中にはMacBookやiPadといった高額商品も含まれるとあって、毎年激しい争奪戦が繰り広げられている。2013年は、基幹店である銀座「Apple Store, Ginza」で、前日の20時までに予定個数(約700個)に相当する行列ができてしまうなど、かつてない人気を博した。
2014年のLucky Bag販売も相当の混雑が予想されるところだが、ASCII.jpでは、前日の行列中、および当日のLucky Bagの内容レポートをお届けする予定だ。
今やIT系ニュースサイト上のみならず、マスコミ一般の取材対象としても定番となったLucky Bagだが、やはり気になるのはその中身。果たして2014年のLucky Bagはどのような中身になるのか、名実共にLucky Bag研究の第一人者を自認する筆者が、ズバリ予想しよう。
なお、過去の予想記事の的中率は、超甘めに見ても半分程度といったところ。あくまでLucky Bagを構成するアイテムの傾向や金額の目安として考えていただきたい。
2013年の初売りでは、2013年1月1日20時45分に約700人が行列をなし、Lucky Bagの販売が終了するという事態になった(Apple Store, Ginza)。開店時間1月2日午前8時のほぼ12時間前だ
Apple Store初売り情報 | |||
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開催店舗 | 銀座、渋谷、心斎橋、名古屋栄、福岡天神、仙台一番町、札幌 | ||
年始年末の営業時間(7店舗) | 2013年12月31日:午前10時開店/午後6時閉店、2014年1月1日:休業、2014年1月3日以降:通常営業 | ||
初売り日時 | 2014年1月2日 午前8時開店〜午後9時閉店。Apple Online Storeは終日(午前0時01分から午後11時59分まで) | ||
福袋 | 全国7店舗において、「Lucky Bag」を価格3万6000円で販売(数量限定、1人1個、売り切れ次第販売終了) |
2014年は価格3万6000円
金額面から「Lucky Bag」の内容を予想する
2004年の開始以来、Lucky Bagには基本的に「Lucky Bag販売価格の約2倍の金額に相当する商品が含まれる」というルールが見られる。“基本的に”とただし書きを付けたのは、Lucky BagにはMac(の交換券)が入っている「アタリ」があるからだ。
さらに、2011年からはLucky Bagが「通常版」「アタリ」「大アタリ」の3パターンに分かれ、従来2倍程度の金額に相当する「通常版」が1.6〜1.8倍程度に下がった一方で、「アタリ」「大アタリ」は3倍以上の金額に相当する内容で、しかも複数本当たるようになった。通常版の金額を下げることでできた余裕をアタリ以上に還元し、トータルで販売金額の約2倍になるよう調整したのだろう。
もっとも、2013年は前年に比べ全体的に倍率がよくなっており、また筆者が確認していた範囲ではアタリ〜大アタリが比較的数多く出ていたことから、全体としてのバランスは2倍を上回っていた可能性はある。
2014年のLucky Bagの販売価格は、2013年の3万3000円よりも3000円上がって3万6000円となった(2012年は3万3000円、2011年は3万円)。価格が上昇しているぶん、中身も豪華になりそうな印象を受けるが、そう素直にはいかない。この上昇分は、為替レートの見直しによって、メインとなるアップル製品が2013年1月時点よりもかなり値上がりしていることが反映された結果と考えるのが妥当だろう。そのため、2014年の構成がどのようになるか定かではないものの、2013年とほぼ同等の構成・内容水準が適用されると予想できる。
イラスト&キーワードから読むメイン製品
アップルのサイトにある2014年初売りの告知には「色とりどりの一年になりますように。」というキャッチフレーズと、「春」という文字にiPadなどをあしらったイラストが用意された。これまでの経験から、このキーワードとイラストが、メインとなるApple製品を推測する一助になる。
2012年は「iPod」「iPad」「MacBook Air」をあしらったイラストが、2013年はiPad、「iPad Smart Cover」を連ねて干支の蛇を模したイラストが、それぞれ用意された。Lucky Bagの内容ともほぼ重なっており、2014年もイラストはLucky Bagに関連すると考えるのが自然だ。
通常版は「iPod touch」で確定か
“アタリ”以上は「iPad」、SIMフリー版「iPhone 5c」?
改めて2014年のイメージイラストを見てみると、まず「春」の上半分を構成する横棒三本は、「iPod touch」(第5世代)となっている(音量ボタンの位置が左側にあり、なおかつミュートスイッチがない製品はiPod touchだけだ)。また、下半分の「日」にはiPadがそのまま組み込まれている。以上から、2014年のLucky BagにiPod touchとiPadが含まれるのは、ほぼ確実だといっていいだろう。
また、iPod touchは6色のバリエーションで展開されているので、「色とりどり」というキーワードにはぴったりだ。iPadについては白系と黒系の2色展開だが、高額な人気製品ということもあり、過去3年連続で「アタリ」以上に含まれている。まず確実に入ってくるだろう。
さらに「日」部分のiPadを詳しく見ていこう。画面内のアイコンをチェックすると「iPhone 5c」と同じ5色を組み合わせたアイコンがある。アップルは11月からiPhone 5cおよび「iPhone 5s」のSIMフリー版を販売開始しており、とりわけiPhone 5cは価格的にもLucky Bagに組み込みやすいはずだ。こちらもiPod touchと同じく「色とりどり」というキーワードにもってこいだろう。
「通常版」「小アタリ」「中アタリ」「大アタリ」の4種類?
iPadの中に描かれたアイコンには、ほかにもカメラやビデオカメラを模したアイコンもあるので、最初はカメラやビデオカメラ、特に最近人気を集めているアクションカメラ系の製品が含まれるかと考えたが、このアイコンは2014年1月3日〜5日に開催されるイベント「新春キッズワークショップ」の告知でも使われているので、この線は薄いだろう。
一方、右下にある4色の紙袋のようなアイコンが意味するところは興味深い。もしかするとLucky Bagが4種類用意されることの暗喩ではないだろうか? そこで今回は「通常版」「小アタリ」「中アタリ」「大アタリ」の4種類がある、と予想しよう。
スマホ全盛の今、「iPod nano」はさすがに含まれないハズ?
気にかかるのは、Lucky Bagの常連ともいえる「iPod nano」が入るかどうか。iPod nanoは7色展開されていて「色とりどり」というキーワードにぴったりだし、価格が低めなこともあって組み合わせやすい。
しかし、スマートホンが普及したこの数年で、単機能メディアプレーヤーの存在感は非常に薄れており、筆者自身も2013年のLucky Bagに含まれたと知った時には「まさか」と驚いたほどだった。従って2014年には含まれないと考える(と、去年の予想記事でも同じようなことを書いて見事にハズしたのだが……)。
