「プレミアム」という言葉に弱い。あるいは「〜のために特別に設計された」とか。とにかく、こだわって設計されたというものにあこがれを隠し切れないのだ。
というわけで、レノボ・ジャパンが12月10日に発売した「ThinkPad プレミアムケース」シリーズである。
このプレミアムケースシリーズは「ThinkPad X1 Carbon プレミアムケース」「ThinkPad X240s/X240/X230 プレミアムケース」「ThinkPad T440s/T430 プレミアムケース」の計3種類がラインアップ。価格は3製品全て共通で、1万6000円(税別)となっている。
とはいえ、始めは正直、「ただのケースにしちゃ大げさな名前を付けてるなあ」と侮っていた。しかも1万6000円となると……。決して安いとはいえない値段だ。
しかし実物をベタベタ触っているうちに、「むむむ、確かにプレミアムなケース。この値段になるのも納得かも」と思い始めてきたのである。レノボさん、甘く見ていてごめんなさい。
では、どこがプレミアムなのか。まずは見た目から見ていこう。本体カブセ部分には、クロームを使ったコンビネーションなめしの牛革を使用。使い込むほどにツヤと深みが出て、自分だけの“プレミアム”な一品となる。まるでビンテージの革ジャンやジーンズのようだ。
また、同部分にはThinkPadのロゴが浮き彫り加工されているのがにくいところ。「違いのわかるThinkPadユーザーだぜ」と控えめに、だがしっかりとアピールできる。
ただ、問題は中身だ。どんなオシャレなケースでも、中にPCを入れたらボロボロになりました……ではお話にならない。その点はまったく抜かりなく、外側にはキャンバス地に、摩擦・引き裂きに強く防水性にも優れたポリカーボネイトウレタンフィルムをラミネートして剛性を高めている。
そして内装は、パイル生地とスポンジがボンデイング加工されている。これがとにかくふっかふか。いまいち頭の良くない表現に思えるかもしれないが、ちょっと触るだけで「おお、ふかふかだ」と驚くレベルである。
百聞は一見にしかず……ということで、さっそくThinkPad X1 Carbonを入れてみた。当たり前だけれども、ピッタリ。といってもキツキツではなく、入れるのには難儀しないはず。包み込むようなジャストフィット感は、さすがにプレミアムケースをうたうだけのことはあるというもの。
また裏面には、コネクター類を収納できる伸縮性メッシュポケットを装備している。これはかなり地味なポイントなのだが、本当に「伸縮性」である。安物のカバンにありがちな、伸ばしたらゴムがビロンビロンになりそうでどうしましょ……という不安はない。メッシュの目も細かい。重ね重ね地味なのだが、ここはもし実物を手にしたら触ってほしいポイントの一つだ。
ちなみにこのポケット、8インチのタブレットが入る。さすがにここにタブレットを入れて長時間持ち運ぶのは耐久面から見るとちょっと危ないが、例えば職場で会議室に行く際に、ThinkPadとタブレット、あと資料を入れて……という場合には、地味に助かるのではないだろうか。
ざっと見てきたが、まさしく「プレミアム」の名にふさわしいケースだ。ThinkPadユーザーで、せっかくだからケースもいいものにしたい、と思ったなら、選択肢に間違いなく入ってくるアイテムといえる。ぜひチェックしてほしい。